2月7日、中台関係が悪化する中、中国は取り込むべき中心層として台湾の若者を見ている。一方、台湾にとっては、自国の若者を対象とする中国の起業支援拠点などの成功は、懸念材料となっている。写真は、台北の国立台湾大学で開催された中国の人気タレント発掘番組に独立旗を振って抗議する学生ら。昨年9月撮影(2018年 ロイター/Tyrone Siu)

[上海/台北 7日 ロイター] - 上海郊外にあるスタートアップ育成拠点では、起業したばかりの人たちに無料のオフィススペースや住宅補助、税控除といった数々の「特典」を提供をしている。中には、最大20万元(約350万円)の現金を支給する場合もある。

 それらを受ける主条件とは何か。台湾出身であることだ。

 金山海峡両岸青年創業基地は、中国による新たな台湾政策の一環だ。中国は台湾を主権国家とは認めず、言うことを聞かない自国の省の1つと見なしている。

 この3年でこのような拠点が中国本土に50カ所以上つくられ、台湾から多くのスタートアップ企業や若き起業家を呼び込んでいる。

 政治的関係が悪化する中、中国は、取り込むべき中心層として台湾の若者を見ている。一方で、ひまわり学生運動の後押しを受けて権力の座に就いた台湾の現政権にとって、中国によるこうした育成拠点などの成功は、懸念材料となっている。

 台湾は中国にとって最も神経質な問題の1つであり、中国は台湾を支配下に置くための武力行使を否定していない。台湾政策は長年、伝統的なビジネス関係の改善に重点を置いており、それは今でも変わらない。

 だが2014年、中国との貿易協定に抗議する「ひまわり学生運動」が中国の目を引いたと、台湾当局やアナリストは言う。