お詫び――。

 前回の中編の5ページめの頭で、担当編集者を昭和三九年生まれの今年四十八歳。

 と書いて入稿したところ、自分は今年四十七になるんですが……、という返信があり、あれ? きみ、早生まれなのか。たしか同い年だよな。と確認したら、いーえ、××さんのひとつ下ですよ。初めてお会いしたとき言いましたよね。

 もしかして、覚えてないんですか。覚えてなさそうだな。いい加減ですもんね。

 ぼくたちの仕事って、基本は人の話をよく聞くことから始まりますよね。取材に行って人の話を聞いてなかったら意味がないわけだし。××さんが初対面の人の話を覚えてないほどぼんくらだとはほんのちょっとしか思っていませんが、初めてお会いしたとき、きみは煙草を吸うのか。

 とか、どこに住んでるんだとか、車は何に乗ってるんだとか、奥さんとはどこで知りあったんだ、教えろ。とか、年収はどのくらいだとか、何だそんなにもらってるのか。だったら少し貸せ。倍にして返すぞ。それより壺を買わんか。これを持っていると運が開けるのだ。いまなら特別で安くしとくぞ。

 というようなどーでもいいことばっかりで、ぜんぜん打ち合わせができなかったことも覚えてないんでしょうけど、そーいうのって、やっぱり人としてどうかと思いますよ。そもそも、連載開始の予定を九ヵ月も放っぽってたわけだしー。

 というようなことを書くと、そんなこと言ってません。四段落目以降、全部ウソじゃないですか。と怒られそうだからやめよう。前のパラグラフの伏せ字には私の名前を入れてください。すみません、連載を始める約束を九ヵ月も放置していたのは本当でした。

 ということで、担当編集者が私より一学年下だということがわかったが、初めて会ったとき同い年と言ってたような気がしたのだけど気のせいだったみたいです。彼が嘘をついていたか、本当のことを言ってなかったかのどちらかですが、人の話をテキトーに聞き流しているとこーいうことになります。ギャグも見落とします。

 しかしだ。いーじゃないか、年齢をひとつ間違えたくらい。男が細かいことや年のことでごちゃごちゃ言うんじゃないッ。と返そうとして思い直した私でした。男だって年齢は気になるよね。

 男の四十七歳と四十八歳は大きく違って、何がどのくらい大きく違うかというと、四十七歳のオヤジと四十八歳のおっさんくらい違う。最近ではおっさんと言わず“おさーん”と言うらしい。子どもでも生むのか?

 ということなので、この場を借りて担当編集者くんにお詫び致します。