2月13日、債券利回りはここ何年かで初めて世界中で一斉に上昇し、今後株式や通貨のボラティリティは数年来の高水準に達する見通しだ。写真はインドネシアのルピー紙幣。2017年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

[13日 ロイター] - 債券利回りはここ何年かで初めて世界中で一斉に上昇し、今後株式や通貨のボラティリティは数年来の高水準に達する見通しだ。このため投資家は、リターンの高い新興国資産の保有コストを改めて考えざるを得なくなっており、特にインドネシアやインドなどが見直しの対象になっている。

 利回りが上がったのは、米国のインフレ懸念に伴う連邦準備理事会(FRB)の利上げ加速観測台頭に加え、欧州や日本でも大規模緩和の縮小予想が強まっていることが理由だ。

 米10年国債利回りは12日に4年ぶり高水準となる2.9%まで跳ね上がり、年初来では約50ベーシスポイント(bp)上昇した。

 とりわけリスクにさらされているのは、調達コストの安いドルや円を借りて高利回りの新興国株・債券に投資する「キャリートレード」だ。みずほ銀行のFXストラテジスト、チャン・ウェイ・リアン氏は「利回り上昇自体は必ずしも悪いことではない。しかし短期間の急激な上昇が起きれば、キャリートレードにはかなりの逆風になる」と話した。

 2月に入って既にこれまでに、外国人投資家はおよそ83億ドル相当のアジア株を売却したことが、証券取引所のデータで判明している。またインドネシア財務省のデータによると、外国人投資家は今月、同国債を5億6600万ドル売り越した。

 メイバンクはリポートで「ボラティリティーの増大と米国債利回り上昇によって、インドネシアルピアのキャリートレードの魅力が薄れ、外国人のインドネシア資産取引に影響を及ぼした」と指摘している。