施工現場の全てのデータが
クラウドを通じて把握できる

 サイテックジャパンは「次のステップ」(濵田ゼネラルマネージャー)へ向けて動き出している。

「これまでは、測量機器がデジタル化されました、重機に測量機器が付きました、というように一製品ごとの進化で分かりやすかった。これからは各機材をネットワークに接続して、一点一点のデータや作業データ、各現場の進行状況をクラウドの『トリンブル・コネクト』に送って管理するようになる。データは誰でも、どこにいても見ることができるので、オフィスにいる経営者が現場へ指示を出すこともできます。アイデア次第で使い方は無限に広がるし、それがまた新たなコスト削減策の発見につながるのではないでしょうか」

MR技術を使い施工現場に完成予想図面を重ねて表示できる「サイトビジョン」。作業員が現場をイメージしやすくなるし施主に対する説明にも使える。左持ち手には位置を把握する高精度GNSS受信機。これにより現場と設計の位置が正確に合致する

 次のステップの先兵となるのが「サイトビジョン」だ。現実世界に仮想現実を投影するMR(ミックスドリアリティー=複合現実)を施工現場で再現する機材。タブレットに持ち手とGNSS受信機が付いたものをイメージしていただきたい。

 サイトビジョンを施工現場に向けると、何もない現場の風景に、トリンブル・コネクトにアップされている3D設計データに基づいた完成予想図が重ね合わされて、タブレット画面に映し出される。詳しく見たい箇所に寄ったり、全体を引いて見たり、自由自在だ。サイトビジョンを地面に向ければ、上下水道管のような地下埋設物も透視できる。

「当社では、建機、計測機はリアルタイムで全てインターネットに接続することが必須と考えています。今後、建設クラウド『トリンブル・コネクト』を中心とした新しいサービスは加速度的に増えていきます。それに伴い最新の技術やサービスをいかに組み合わせれば最も高い生産性が得られるのか、さらに現場の選択肢が拡大します。当社はお客さまが簡単に使えるような環境を整え、万全の導入とサポートを行って参りますので、i-Construction導入に関するご相談などはぜひお申し付けください」(濵田ゼネラルマネージャー)

 全ての機器を、現場を、クラウドでつなげて管理する――建設の現場は新たなステージに入ろうとしている。

 

問い合わせ先
サイテックジャパン株式会社
URL:www.sitech-japan.com