連載の第2回は現場で直接、顧客と接する客室乗務員(キャビンアテンダント)にインタビューする。一人は吉川陽子。1987年の入社で現在チーフキャビンアテンダントを務める。主にフランクフルト、ニューヨーク、ジャカルタなどファーストクラスのある路線に乗務している。もう一人は秋澤まゆ。2004年の入社で、こちらは主に羽田空港発の国際線に乗務している。

お客様の言葉が
何よりの励みに

――かつてほどではないとは言え、依然としてキャビンアテンダントは、女性の人気職種の一つだ。なかでもJALのCAは、かつては別格扱いされていた。難関を突破してたどり着いたはずの会社が2010年1月19日に倒産した。ちなみに吉川は、その日、テレビニュースで「破綻したけれど、我々は一便一便飛ばしましょう」と涙ぐみながら語っている姿が放送されたという。

【その2】CA・吉川陽子、秋澤まゆの場合<br />「お給料よりも飛んでいられることがうれしい」吉川陽子(よしかわ ようこ)さんは1987年入社のベテラン。「飛べることが幸せです」と語る。
Photo by Kazunori Ogura

吉川 経営破綻は私にとっては本当に大きな出来事でした。残念なことでしたけれど、逆にみんなが今度は一つになって、新生JALという形で再建していこうという気持ちになりました。前向きにプラスの方に考えてやっていこうと。

 お客様からも本当に「頑張ってね」とか、「応援してるよ」という言葉をたくさん頂戴したので、それでみんなが飛び続けられることに感謝の気持ちを感じて、新生JALを目指しているところです。