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金融市場異論百出
【第214回】 2012年2月15日
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加藤 出 [東短リサーチ取締役]

7年ぶりの「覆面介入」が判明
邦銀のドル調達コストは低下

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 2月7日に財務省は、昨年10~12月の市場介入の詳細を公表した。10月31日に8兆0722億円の介入が実施されたほかに、11月1~4日に計1兆0195億円の「覆面介入」が行われていたことが明らかになった。昨年12月17日号で、同期間に1兆0200億円の「覆面介入」を実施しただろうと推測したが、正しかったといえる。日銀の日々の保有国債残高の変化や、財政資金の対民間収支などを追いかけると、介入額を推測することが可能となる。

 昨年、日本の当局は合計14.3兆円の円売り介入を実施した。昨年11月までの1年間の日本の経常黒字は10.5兆円だったから、介入は外為市場の需給にかなりの影響を及ぼしている。それでも円相場はじりじりと円高方向に来ている。「覆面介入」は昨年11月4日を最後に行われていない。

 2003年1月から04年3月には、「覆面介入」が連日のように実施されていたが、当時のような寛容さは今の米側にはない(12月17日号参照)。昨年暮れに米財務省は議会に対する外為報告書の中で、日本の介入を批判した。また、米自動車産業は、TPP議論の中で日本の介入を不公正だと非難している。円高が大きく進む局面では日本の財務省は今後も大規模な介入を行う覚悟でいると思われる。しかし、米側を懐柔するには「相場の急変動」といった大義名分がある程度必要だろう。

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加藤 出 [東短リサーチ取締役]

東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。


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