現場でもがく社員の姿を、経営者はどう見るのか

・情報のアンテナを高くする
こうした意欲ある管理職や社員の姿を目にすることができ、非常に感じ入るとともに、彼らの悩みに応えてあげられない経営者のアンテナの低さを感じる。本来なら、経営者が彼らのために環境づくりをし、活動の場を提供してあげなければならない。現場レベルで何とかしたいと悩み、藁にもすがる思いで参加してきた彼らの姿を、経営トップの方々は無駄にしてはならない。

・競争優位の方程式を学ぶ
一方で、ますますグローバル化する社会において、多くの日本企業の経営者は“このままでは死に体”と懸念している。輸出産業は特に厳しい局面に立たされ、生き残りを迫られている。「我が社はみんな頑張っている、高い技術を持っている」というだけでは通用しない。自分の仕事、自分の部下、組織全体に革新的マネージを施して、組織としての競争優位を取り戻さなければならない。これが喫緊の課題である。

・意思決定のスピードは対話にあり
その課題に対する一つの答えが“人”だ。人に視点を当てて、対話を促進して、情報をどう整理し、どのように効率性を上げ、意思決定のスピードをあげていくかが重要なポイントとなる。

・人材は育てるもの
そのことは経営者も自覚しているが、「当社は人材が不足している」と短慮を起こしてしまう。しかし私から見れば、人材が不足しているのではなく、単に経営に必要な人材を育てていない現実がある。現に意欲も問題意識もある若手社員は多い。彼らに成長する機会を与えていないと言える。気づいたときにすぐ始めることが早く成果を生む。経営者が具体的に最適な仕組みづくりの必要性を説くことで、元々優秀な部課長がそれを提案してくれる。キーワードは明確な目的と、即実行を求めることである。

HIT法は日本企業をサポートする強力な味方

・グローバル化のお助けマンとは
HIT法は、現代の日本企業が抱えるさまざまな問題を解決する手法とツールだ。業務を可視化し、気づきと改善を促進し、加えて人材育成の仕組みが盛り込まれ、いわば企業の「お助けマン」と言える。