婚活支援サービス「パートナーエージェント」の成婚率は、28・6%(2016年度)と業界内では極めて高い。多くの会員が結婚に至る大きな要因は、一人一人にデータに基づいたアドバイスをしてサポートする「専任コンシェルジュ」の存在にある。

 パートナーエージェントの成婚率が高い理由は「三つの特徴を持つ独自メソッド」にあると、佐藤茂社長は説明する。まず「会員さまの婚活に伴走する専任のコンシェルジュがいることです。会員さまの情報を単純にマッチングさせて相手を抽出するのではなく、コンシェルジュを介在させて結婚へ続く活動をフォローするからこそ、成婚率を高めることができるのです」。

自分の本当の望みに
気付くこと

佐藤 茂
代表取締役社長

 同社サービスのコンシェルジュは、独自のコーチングプログラムを200時間以上受け、さらに接客スキルを高めるトレーニングなどを受けた、いわば“専門家”だ。その専門家に1対1で約60分のインタビューを受ける。日々の生活の中で、結婚について60分以上も語る機会はほとんどないだろう。言葉にするうちに自分の考えが明確になってくるし、コンシェルジュが自分自身も気づいていなかった結婚相手への望みや結婚後にどんな生活をおくりたいかなどを聞き出してくれる。

 一例を紹介しよう。ある女性会員が挙げた結婚相手への条件は「年収1000万円」だった。しかし、この条件では、紹介できる相手がかなり絞られてしまう。そこでコンシェルジュは丁寧に質問を重ねて、条件の背後にある(本人も気が付いていない)思いを聞き出した。明らかになったのは、彼女は、自身の仕事を理解してくれる相手を求めているということだった。「高収入の人は仕事の大切さ、大変さを分かっている」という考えが、「年収1000万円」という条件になっていたのだ。「相手の仕事に理解がある」という条件であれば、コンシェルジュが紹介できる男性の数は格段に増えたという。

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“想像を超える出会い”で 話題になったポスター