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逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

其の10「後生畏るべし」(論語)
パワハラをしない、受けないためのひと工夫

江上 剛 [作家]
【第10回】 2012年2月28日
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セクハラ、パワハラ、アカハラ

 やや旧聞に属するが、1月30日、厚生労働省は、職場におけるパワーハラスメントの定義を発表した。それによると、パワーハラスメント(以下パワハラ)とは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義付けし、その類型として次の6つを挙げている。

 ①暴行、障害(身体的な攻撃)
  ②脅迫、名誉棄損、侮辱、ひどい暴言(精神的な攻撃)
  ③隔離、仲間外し、無視(人間関係からの切り離し)
  ④業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
  ⑤業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求)
  ⑥私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)

 職場におけるセクシャルハラスメントが問題になったが、今度はパワハラだ。

 アカデミックハラスメント(アカハラ)なんて言葉もある。これは大学など研究の場面での教授などによるパワハラの一種だ。

 いずれにしても職場などで、その地位に乗じて、部下を苛めたり、苦痛を与えたり、悩ませたりしてはいけないということだ。

 この定義や類型を決めたことは、今まで、これはパワハラなのか、上司の愛情なのかと悩んでいた人にとっては、朗報といえるだろう。この基準に照らして、上司が指導だと言っておこなっていることをパワハラとして訴えることが出来るようになるからだ。これからはパワハラの訴えが急増することが予想される。

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江上 剛 [作家]

えがみ ごう/1954年1月7日兵庫県生まれ。本名小畠晴喜(こはた はるき)。77年3月早稲田大学政経学部卒業。同年4月旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。高田馬場、築地などの支店長を歴任後、2003年3月同行退行。1997年に起きた第一勧銀総会屋利益供与事件では、広報部次長として混乱収拾に尽力する。『呪縛 金融腐蝕列島』(高杉良作・角川書店)の小説やそれを原作とする映画のモデルとなる。2002年『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。以後、作家に専念するも10年7月日本振興銀行の社長に就任し、本邦初のペイオフを適用される。


逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

作家・江上剛氏は、その人生で2回も当局による強制捜査を経験した。その逆境にあって、心を支えくれたのが、「聖書」「論語」「孫子」などの古典の言葉である。ビジネス界に身を置けば、さまざまな逆風にされされることも多い。どんな逆境にあっても、明るく前向きに生きる江上剛氏が、柔術ならぬ“剛術”で古典を読み解き、勇気と元気の“素”を贈る。

「逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―」

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