皆さん、こんにちは。自分で言うのもなんやけど、「採用の神さま」小畑重和です。

 2013年卒の新卒採用は、やれ短期決戦だとか、やれ氷河期だとか言われていますが、どうも昨今、中途採用が活況だという噂を耳にしました。「それならば!」と今回は、(株)リクルートエージェント広報の鶴巻百合子さんと同社第二新卒グループキャリアアドバイザーの檜山司さんに「転職市場は今、どうなっているのか」教えてもらおうと話を伺ってきました。

求人数2年前の約2倍、倍率1.47倍に!
景況感と裏腹に好調な転職市場の今

 鶴巻さん、今日は中途採用が活況だという噂を聞いてきたのですが、実際いかがですか?盛り上がってます?

「あっそうなんですよ。まず、求人数を見てみましょう。2012年1月にリクルートエージェントに寄せられている求人数は、5万9320人と6万人近くに達してきています。09年と比べると明らかに求人は増えてきていますね」(鶴巻さん)

 どれくらい増えているんですか?

「約10万人強の求人があった07年11月から08年1月にかけて転職市場のピークでしたが、2008年9月のリーマンショック以降、09年4月を底に3万人強まで落ち込み、09年度はほぼ3万人台前半で推移しました。しかし、それ以降は徐々に右肩上がりで求人が増えて、11年度は4万人から5万人を超え、そして先月は6万人程度まで戻ってきています。底だった2年前の約2倍まで求人は増えてきていますね」(鶴巻さん)

氷河期世代の“第二新卒”にチャンス到来か!?<br />求人倍増でも苦戦強いられる転職市場のホントの姿

 具体的にはどの業界、職種の求人が増えているんですか?

「業界に関係なく、全体的に求人は増えています。なかでもけん引しているのが、自動車関連のサプライヤー、そしてなんと言ってもインターネット(IT)系企業です。支度金で1500万円を用意する企業が現れたことがニュースになったほどアプリ開発者の募集にかなり力を入れています。自動車関連のサプライヤーは海外からの注文が好調のようで、求人が伸びていますと」(鶴巻さん)

 地域別での求人状況はいかがですか?

「各エリア、分野によるデコボコはありますが、伸びている業界が必ずあって、地方の求人をひっぱっています。例えば、関西では家電メーカーは厳しいですが、建機や農機はいいとか、ネットのムーブメントは来てないけど地場産業の二代目募集が堅調です。九州で言うと自動車メーカーは厳しいけど健康食品・化粧品・食品分野などをはじめとした通販関連企業から多岐にわたる求人が寄せられています」(鶴巻さん)