クラウド人材管理ツールのパイオニアとして、初めて「顔写真」を利用したカオナビ。現在900社以上の企業が導入し、2年連続で人材管理システム市場シェアナンバーワン(※1)を獲得している。その特徴は、徹底したシンプルさと、直感的な使いやすさを追求した機能にある。企業が成長していく過程で必ず直面する「社員の顔と名前が一致しない」という課題の解決が企業の人材マネジメントを大きく変える。

「顔と名前が一致しない」
顧客の相談から誕生した

柳橋仁機 カオナビ 代表取締役社長

 カオナビの始まりは、「社員の顔を表示できて、それを自由に並べ替えられるシステムを作れないか?」という、ある顧客からの依頼だった。柳橋仁機社長は次のように振り返る。

「その企業では、急拡大する組織の中で、“社員の顔と名前が一致しない”ということが課題になっていました。社員を名前で呼べないために人材マネジメントが機能しない。そこで社員の顔写真と名前がセットで並び、直感的に操作できるシステムがあれば、組織の拡大や活性化に貢献できるのではないか、と考えたのです」

 それが2010年ころ、まだタレントマネジメントという言葉も知られていなかった時代だ。

 商品化に当たっては、“直感的で分かりやすい”ことにこだわった。人事担当者だけでなく、経営層や現場のマネジャーでも簡単に使えるシステムにしたかったからだ。

 カオナビは、顔写真で社員をアイコン化。その顔写真をキーにしてエクセルや紙でバラバラに管理されていた人材情報をクラウド上で一元管理し、“見える化”する。労務管理ではなく人材マネジメントに特化したシステムで、クラウドだから場所を選ばず、顔写真を見て直感的に操作できるのが特徴だ。

 カオナビを使うと人材マネジメントは次のように変わる。優秀な人材の配置・抜てき・評価など、顔ぶれを見ながら人事戦略を練られる。顔と名前が一致するから名前で声掛けができ、社員のコンディションを把握できる。スマートフォンでも人材情報を確認できる。顔写真を見ながら評価会議ができるため、人事評価の甘辛調整もはかどるようになる、等々。

顔写真にはエピソードに
紐づく記憶が埋まっている

 ではなぜ、顔と名前が一致することが重要なのか。柳橋社長はこう説明する。

「導入企業の傾向を見ると社員数が100人を超えたあたりから、社員の顔と名前が一致しないことに課題を持ち始めるようです。英国の人類学者であるロビン・ダンバーが、1人の人間が認知できる個体の限界は平均で150人であると提唱しています。これを“ダンバー数”と呼びますが、カオナビはいわばこの“ダンバー数”以上の認知を補完するツールなのです」

 そもそも顔写真には、人間の記憶のスイッチを入れる要素があると脳科学的には言われている。社員番号や名前などの文字情報だけで配置を考えてもうまくいかないが、顔写真を並べると各々の性格や能力などをイメージでき、相性が良さそうだとか、うまくいかなそうだとかの判断ができるようになる。分かりやすい例が“卒業写真”である。名前だけでなく顔写真があるからこそ、皆の記憶がよみがえり、話に花が咲く。顔写真にはエピソードにひも付いた記憶が埋まっているのだ。

社員への自然な声掛けが
離職防止につながる

 さらに顔と名前が一致していると、社員に自然と声掛けできるようになるのも重要だ。名前で呼ばれると、社員自身の承認欲求が満たされ、その社員から出てくる情報の質が向上し、ミスや不正もなくなるという利点がある。

「当初カオナビは、配置や抜てきなどに利用できる“攻め系”の人事ツールとして提案してきましたが、最近は離職防止や定着に利用できる“守り系”の人事ツールとして利用したいというお客さまが増えています。従業員一人一人にこまめに声掛けをし、コンディションを把握することで離職防止をしたいというニーズが、特に店舗展開をするお客さまに増えているのです」

 カオナビは雇用リスクを解決するツールにもなっているのだ。

直感的に判断できることが
求められる

 前述したように、カオナビの最大の特徴は経営層や現場のマネジャーで直感的に使えることにある。現在カオナビに搭載されている機能は、実際の運用実績を見ながら、マネジメントシーンで本当に必要なものだけが盛り込まれている。機能が豊富な家電をフル活用している人は少ないはずで、使いこなせない機能はむしろない方がいい。さらに、カオナビでは、それらの機能を、ユーザーが十分に活用できるよう、運用サポートも重視している。

「サポートには、“初期設定”と“運用定着”という二つのフェーズがあります。初期設定では、専任ディレクターがお客さまと相談しながら、既存システムとの連携や権限設定などを含めて、どのようにカオナビを使っていくのか、そのセットアップを行います。運用定着では約1年間の人事イベントにお付き合いしながら支援を行い、適切な運用イメージを持ってもらいます。また、今後はユーザー会の実施などさまざまなコミュニケーションを通じてカオナビ活用をサポートしていく予定です」

 この丁寧なフォロー体制がカオナビの強みとも言える。

人材マネジメントを
活性化するツール

 現在カオナビを導入する企業は業種・規模を問わず900社以上に及び、最近はスカイマークや日本経済新聞社など、大手企業の採用も目立つ。

 柳橋社長は未来をこう見据える。「現場の変化のスピードが速くなっていて、企業全体の人材マネジメントを活性化させないと企業は生き残れません。近い将来、人材マネジメントは現場の上長やマネジャー中心で行う時代になると考えています。そのときに必要となるのが、現場レベルでシンプルかつ直感的に使えるカオナビなのです」

※1 ミック経済研究所「HR Techクラウド市場の実態と展望2017年度版」2017年出荷社数

「カオナビ」の詳細は以下からPDFを
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