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クルマ社会アメリカで自家用車信仰が崩壊!?
カーシェアリング企業「ジップカー」急成長の理由

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第186回】 2012年3月7日
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 アメリカ人にとって、車はなくてはならないものである。ニューヨークなど、かなり密度の高い都市部に住んでいるのでない限り、公共の交通手段が乏しいこの国では、どこへ行くにも自分の車が必要なのだ。

 だが、そんなアメリカ人の車に対する伝統を塗り替えるのに成功している会社がある。ジップカーという、カーシェアリングの企業だ。

ニューヨークで使われているジップカー。機種はプリウス。

 カーシェアリングと言うとわかりにくいが、ジップカーは見たところ「短時間のレンタカーができるサービス」である。通常のレンタカーならば、1日単位で借りなければならないが、ジップカーはそれが1時間単位になっている。しかも料金も安く、サンフランシスコ地域ならば、1時間当たり7.75ドル。この料金には、ガソリン代と保険料まで含まれているのである。

 ジップカーは、都市部に住む若者や家族に人気がある。車を持たず、いつもはバスなどを利用しているが、たまに荷物が多い時や買い物に行く時、あるいは半日ほどの遠出に出かける時などに借りるのだ。あるいは、車は家庭に1台はあるが、もう1台必要になった際にジップカーを借りるというケースもある。

 ジップカーを利用するには、まず会員になる必要がある。会員には2種類あって、よく使う人向けと、たまにしか利用しない人向け。前者の場合は、月会費が50ドルだが、これは利用料金に適用される。後者の場合は、年会費60ドル。その代わり、1時間当たりの利用料が前者の6.98ドルに比べて若干高めの7.75ドルに設定されている。

 さて、会員になると、あとはジップカーのテクノロジーがすべてをスムーズに進めてくれる。予約は、インターネットやスマートフォンから。地図で近くに停められているジップカーを探してキープする。実際にドライブする際には、会員カードをウィンドシールドにかざすだけでドアが解錠されるので、そこから運転を開始し、用が済めば、元の場所に戻しておくだけだ。途中でガソリンが必要になれば、車内にあるガソリンカードを使って無料で給油する。利用終了10分もすれば、自分のアカウントに利用状況が記録される。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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