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凍結中の中期経営計画復活で捲土重来期す三井物産の成算

週刊ダイヤモンド編集部
2010年1月27日
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 業界3位に転落した三井物産が経営戦略の軌道修正に乗り出す。6年ぶりに、明確な数値目標を盛り込んだ中期経営計画(中計)を復活させるというのだ。5月にも公表される見込み。

 2000年代前半に相次ぎ不祥事が発覚した同社は、その元凶とされた“利益至上主義”からの脱却を模索。具体的な数値目標と達成時期を明示した中計を凍結したのをはじめ、過度の定量評価から「良い仕事」を基準とする定性評価へと軸足を移した。

 が、この改革は想定外の副作用を引き起こした。

 同社役員は「定性評価を重視した経営が信頼回復につながったのは間違いない」としながらも、「『良い仕事』を取り違えた一部社員のあいだで、収益を出さなくても構わないという甘えが蔓延してしまった」と打ち明ける。

 覇を競い合った業界首位の三菱商事には大きく水をあけられてしまった。極端な資源・エネルギー部門への依存体質と非資源部門の地盤沈下から、昨年度の最終利益は業界3位に後退。今期も、期中での上方修正が見込まれているとはいえ、現時点での最終利益見通しは1200億円と3番手に甘んじており、20代の若手社員は「さんい(三井)物産」と自嘲する。

 策定中の新中計では、商社の原点に回帰する。純利益やROEなどの単年度の具体的な数値目標を盛り込み、「強い会社」(飯島彰己社長)の復活を期す。来期の最終利益は2000億~3000億円の水準が見込まれる。

 具体的戦略としては、資源分野のいっそうの強化と非資源分野のテコ入れ。北米での大規模なシェールガス開発や新興国でのインフラ投資に乗り出す。

 同社の負債比率は業界で最も低い。財務の健全性は申し分なく、新中計では積極投資に打って出る可能性が高い。

 飯島社長は「強い会社」と「良い仕事」の両立を訴える。虻蜂取らずのリスクもあるが、2年目に入る飯島体制がどんな手綱さばきを披露するのか、お手並み拝見だ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 山口圭介)

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