越境学習を始めるには
しかし、越境学習を始めるにはハードルが高いという声があると思います。社会人大学院や民間のビジネススクールは、有効な越境学習の選択肢ですが、時間もお金もそれなりにかかり、いきなりそんなところに行くのは難しいという声をよく聞きます。
このあたりは、最初から無理する必要はないと思います。たとえば、自分の専門性の領域で3ヵ月程度の研修の募集は探せばあるものです。民間の教育機関、あるいは大学のエクステンションカレッジなどで探すことができます。また、こうした研修案内の資料は、会社へも届いているかと思います。このような短期で終わる研修から、まずは参加してみるという手があります。
それでもハードルが高いという場合は、知り合いを募って自主的な勉強会を作ってしまえばいいのです。あるいは、知り合いのルートを辿ると、もうすでに勉強会を開催しているかもしれません。まずは、そこに参加してみましょう。本当に参加したいという意思があれば、何らかの機会に行き着くことはできると思います。
さいごに
あっという間に、5回の連載が終了してしまいました。ありがたいことに、読者の皆さまからは、ツイッターやフェイスブックなどでさまざまなご意見をいただきました。ご意見は共感、疑問、批判など本当に多種多様でした。ただ、いずれのご意見も世の中の実態を踏まえた真剣なものであり、筆者の視点を広げてくれるものでした。この場をお借りして御礼申し上げます。
この連載で、転職を無理にすすめることは考えていませんし、転職の効果を否定することも考えていません。大事なことは、でき得る限りの情報を事前に収集し、自分の軸に活かすことができる選択を考え抜くことだと思います。そのうえで決断したことであれば、転職しても、会社に残ったとしても立派な決断であると思います。悩み抜いて立派な決断をしたことは、今後のキャリアに必ず活きてくるものだと思います。
読者の皆さまの真摯なご意見と応援に感謝するとともに、立派な決断をするために、この連載が少しでもお役に立てたのなら望外の喜びです。
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