協力/ワインオーストラリア

最近、話題のオーストラリアワインを口にすると、以前とはイメージが大きく異なる。その進化のほどをこの目で確かるため、12年ぶりにオーストラリアへと飛んだ。オーストラリアのワインはどれも似通ったスタイルで面白みに欠ける。そう考えた造り手が従来型のワインに反旗を翻し、自由な発想でワイン造りに取り組む。彼らは改革者か、それとも反逆者?

バスケット・レンジでの試飲ワイン

まさかプログラムに組み込まれているとは思わなかったのが、バスケット・レンジ(アデレード・ヒルズ)のジェームス・アースキンさんやブラッディ・ヒル(ヤラ・ヴァレー)のティモ・メイヤーさんら、オーストラリアにおいて「自然派」と呼ばれる造り手たちとのセッションだった。

 「バロッサ・ヴァレーのシラーズもエデン・ヴァレーのソーヴィニヨン・ブランも、どれを選んだってみんな一緒。もう飽き飽き。みんな新しいことに飢えていたんだね」と、ジェームスさん。

ヤウマのジェームス・アースキンさん

 グルメ・トラヴェラー誌のソムリエ・オヴ・ザ・イヤーに輝く優秀なソムリエだったにもかかわらず、手に持つ道具をソムリエナイフからピペットに替え、人為的なことを極力排除したワイン造りに邁進する。昨年まで8軒だったバスケット・レンジの自然派は、今年さらに5軒増えたという。

「2005年から5年ほど、苦境に立たされた大手ワイナリーが小さな農家との契約を切っていったので、今はいくらでも僕たちにブドウを供給してくれる人たちがいる」と話す。