経営×物流

物流現場で人手の「シェアリング」始まる

トラックも倉庫も人手不足、増員は容易ではない

各現場とも柔軟な対応でしのいでいる

 トラックドライバーや倉庫作業員など人手不足が深刻化する中、物流現場では人手の“シェアリング”が始まっている。ドライバーの荷下ろしを倉庫作業員が手伝ったり、繁忙期の倉庫に荷主の物流担当者が検品の応援に駆け付けるなど、各現場で柔軟な対応によりしのいでいる状況がうかがえる。ただ、これが常態化すると、指揮命令が曖昧になり、事故やトラブルがあった際にどちらが責任を負うかが問題になる可能性も指摘されている。

 帝国データバンクが1月に行った調査によると、正社員が不足している企業は5割を超えるなど全業種で人手不足が深刻化している。中でも「運輸・倉庫」は正社員の人手不足感が65.9%と全業種中3位。10月調査時から2.2ポイント、2017年1月と比べて7.8ポイント上昇し、人手不足感はさらに強まっている。

 とくに深刻度が増しているのはトラック。厚生労働省が発表した12月のトラックドライバーを含む自動車運転者の有効求人倍率(常用、パート含む)は3.09倍となり、前年同月比0.39ポイント、前月比0.17ポイントの上昇。全日本トラック協会(坂本克己会長)の景況観調査(17年10~12月)でも7割強の事業者が労働力不足だという。

 ドライバーの労働環境改善に向け、昨年11月4日に施行された改正貨物自動車標準運送約款により、運送の対価である「運賃」とは分けて、荷物の積み降ろしや検品などの付帯作業、荷待ち時間にかかる費用を「料金」と規定。これを機にドライバーによる運送以外の作業の有料化や見直しの動きが広がっている。

 こうした中、ドライバーが従来行っていた荷下ろしや附帯作業を倉庫側に“シフト”するケースも見られる。ただ、日本ロジスティクスシステム協会(JILS、遠藤信博会長)の調査では、労働力不足を感じる物流機能として7割が「荷役」、5割が「流通加工」を挙げるなど、倉庫側の人員増員も容易ではない様子がうかがえる。

  • 1
  • 2

経営×物流トップへ

カーゴニュース

Special Columns         <PR>

 

 

 

 

 

『カーゴニュース』

1969年10月の創刊から約40年間「経済の中の物流」という視点から一貫した報道を行っている物流業界専門紙。物流報道の中に“荷主”という切り口を持った媒体として評価されている。主な内容は荷主企業の物流動向、行政の物流関連動向、トラック、倉庫、鉄道、海運、航空など物流企業の最新動向、物流機器、WMSソフトなどの関連ニュース等。週2回発行。


from.カーゴニュース

1969年10月の創刊から約40年間「経済の中の物流」という視点から一貫した報道を行っている老舗・物流業界専門紙『カーゴニュース』とのコラボレーション連載。

「from.カーゴニュース」

⇒バックナンバー一覧