仮想通貨と実体経済

 しかし、ビットコインをはじめとして、2018年1月26日に大手取引所のコインチェックから不正流出した「ネム」(NEM)なども含めた、「仮想通貨」と呼ばれるものの3大特性くらいは押さえておいたほうがいいと私は考えます。

 確かに、仮想通貨への「投資」に関しては賛否両論だと思います。
 実際に私も、「ビットコイン投資で億り人になりました」と言われても、嫉妬でもなんでもなく、内心で「え? だからなんですか?」という感想しかありません。
 しかし、好むと好まざるとにかかわらず、仮想通貨自体は今後、なんらかの形で実体経済の中で使われていくようになると私は予測しています。

 そんな時代がもう目の前まで来ているかもしれないのに、「名前を聞いたことがあるが意味はわからない」では、当然ですが仮想通貨を保有する意欲も、使用する意欲も湧かないでしょう。
 スマホで手軽に仮想通貨決済をしている人を横目に、財布の中から小銭を探しているようでは、時代に即した生き方とは言えないように思えます。

 イノベーションも、それに伴うパラダイムシフトも、コップから水があふれるまで気付かないように、ある日突然やって来ます。
現在は、コップに水を溜めている時期なのです。
 だからこそ、少なくとも「仮想通貨の3大特性」くらいは今のうちに理解しておき、来たるべき「仮想通貨時代」に備えることにしましょう。