子どものための『名義預金』に要注意!

 子どもの将来を思って、子ども名義で口座を作り預金をしておく。これを「名義預金」といいます。この名義預金が相続の時に問題になることがあります。子どもがその口座の存在を知らないままに親が亡くなると、その子ども名義の預金が相続財産とみなされてしまうのです。「名義を子どもにしているだけで、実際は親の財産である」という考え方です。

 親が子どものためにつくったものだから、贈与ではないか?と思うかもしれませんが、贈与は双方が「あげた」「貰った」という認識がなければ成立しません。子どもがもらった認識がなければ、仮に贈与税の申告をしていたとしても、贈与が成立しないのです。よって、相続が発生した時にこの預金を相続財産に含めていないと、財産の申告漏れとなってしまいます。くれぐれも贈与であるという証拠を残しておくことが必要です。

 今回ご紹介したのは、すべて一般のご家庭でもよく起こる相続の問題です。しかし、どのケースもきちんと対策をしていれば何の心配もいりません。やはり相続は、「知っているか」「知らないか」が大きな分かれ道となるのです。

 さて、今回は個人の相続についてでしたので、次回は『会社の相続=事業承継』についてお話したいと思います。


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『徹底取材 相続の現場55例』
八木美代子 [著]

認知症の親の通帳からお金を引き出してませんか?相続における『禁句』とは?相続税申告後、突然入った税務調査。重加算税の危機を救った一手とは。子供のためにコツコツ積み立てた貯金が、相続では『名義預金』の問題に。著者が取材で見てきた相続現場の天国と地獄を紹介する。
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