<書籍紹介>
環境変化に対応し、
柔軟な発想でチャンスをつかめ

株式会社イーソーコドットコム 会長
大谷巌一・著
発行:日刊工業新聞社
定価:2100円

・ 物流業界の今
・ 物流不動産ビジネスとは何か
・ 物流不動産ビジネスが会社を変える
・ 物流不動産ビジネスパック〈IT編〉
・ 物流不動産ビジネス成功事例
・ こうやって進める 物流不動産ビジネス

 かつて、倉庫は規制に守られた安定した事業だった。その後の規制緩和もあって大規模な物流不動産が増え、需給関係が変化。最近は、物流施設の集約に取り組む企業も多い。売り手市場から買い手市場への変化にどう対応するか──。それが『物流不動産ビジネスのすすめ』を出版した大谷巌一氏(イーソーコドットコム会長兼イーソーコ副社長)の問題意識だ。

「かつての倉庫ビジネスは、顧客から話が来るまで待つというスタイルでした。自分から『空きがあるので借りてください』とは言わない。空きがあるのは恥ずかしいことでした。ビジネス環境は大きく変わりましたが、意識が変わっていない企業もあります。一方で、柔軟で新しい発想を持つ企業は大きく成長しています」

 新しい発想とは、「倉庫を目的ではなく、手段と考えること」。顧客にとっては当然のことだが、倉庫を保有する企業は倉庫ビジネスが目的化していたのではないか。顧客の視点に立ったとき、倉庫ではなく「物流不動産」というコンセプトが立ち上がってくる。倉庫スペースを貸すことだけが、価値提供の手段ではない。倉庫のオフィス転用や物流コンサルティングなど、物流不動産ビジネスのさまざまなヒントが本書に盛り込まれている。