中国人やヤクザが年間100億円を荒稼ぎ、ネット通販詐欺の意外な手口インターネット通信販売で見つかった偽造品(写真提供・楽天)

今や、百貨店の売上高さえ抜き去ってしまうほど普及し、すっかり身近となったインターネット通信販売。しかし、偽造品の販売や、海外への不正転売などを通して荒稼ぎする例が後を絶たない。DOL特集「地下経済の深淵」第13回は、そうしたネット通販の闇に迫る。(ダイヤモンド・オンライン編集部 田島靖久)

人がいるはずのない空き部屋で
中国人が通販の荷物を受け取る

 昨年7月。東京地方裁判所立川支部で一つの判決が言い渡された。被告は中国人の男。技能研修生として来日したものの脱走し、その後、アルバイトをしながら中国人コミュニティに参加、犯罪に手を染めてしまったのだ。

 そんな中国人の容疑は、入国管理法違反と邸宅侵入罪。邸宅とは、大きな家や屋敷を指す言葉ではない。法律用語では誰も暮らしていない家、つまり「空き家」「空き部屋」のことだ。

 この中国人が逮捕されたのは、宅配業者から警察にかかってきた一本の電話からだった。

「空き部屋のはずの部屋が宛先の荷物がやたらとあるのです。しかも、そこには…」