アップルが子どもの過度のスマホ利用に懸念?

 子どもを念頭に置いた場合、インターネットがうまく機能しているとは言えない。

 2017年、グーグル傘下のサービスであるユーチューブは、児童虐待や暴力的な内容を含む動画の掲載を許していたとして、厳しく非難された。BBCの調査によれば、子どものビデオに対して投稿された性的なコメントを報告するためのシステムが、1年以上正しく機能していなかったという。

 グーグルはこの問題に対して、「数千人の監視員を雇う」計画であると発表した。だが、ちょっと計算してほしい――数十億人のユーザーがいるというのに、数千人の監視員で足りるのだろうか?

 そして監視員は「人間フィルター」として働き、インターネットの最悪の側面をチェックすることになるのだが、彼らもまた、誰かの子どもであることを忘れてはならない。この仕事をしている人々のメンタルヘルスに問題が生じたら、誰が責任を取るのだろうか? 雇用主だろうか?

 2018年1月、フェイスブックは受け身的なソーシャルメディアの利用が害になる場合があることを認め、アルゴリズムを変更し、ユーザーが「より意味のある交流ができる」よう支援する考えであると発表した。

 同じ月、アップルの株主は、子どもによる過度のスマートフォン使用に対する「社会的不安の増大」という形で、同様の懸念を表明した。こうした問題認識は、長く期待されてきた「転換点」の到来を促すのではないかと、私は信じている。

 またそれは、私の懸念が当たっていたことを証明してもいる。物事のポジティブな側面は、説明されなくても理解することができる。しかし私が指摘したような、テクノロジーが子どもや若者にもたらす多くのネガティブな側面は、調査や研究によっていまようやく証明されようとしているところだ。