4月6日、今年2月下旬、中国の習近平国家主席の経済ブレーン筆頭の劉鶴氏がワシントンを訪問した際、トランプ米大統領(写真)が凍結していた両国の通商協議再開のお膳立てを劉氏がすると期待されていた。ワシントンで3月撮影(2018年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ワシントン 6日 ロイター] - 今年2月下旬、中国の習近平国家主席の経済ブレーン筆頭の劉鶴氏がワシントンを訪問した際、トランプ米大統領が凍結していた両国の通商協議再開のお膳立てを劉氏がすると期待されていた。

 ところが劉氏が到着し、翌日にはムニューシン財務長官や当時のコーン国家経済会議(NEC)委員長と会談が予定されていたタイミングで、トランプ政権は主に中国を標的にした鉄鋼・アルミニウムの輸入制限措置を発表。こうした動きはまさに、米国が長年不公正とみなしてきた中国の貿易慣行についてより対決的に振る舞っているトランプ政権の姿を象徴している。

 その後米政府が対中制裁の追加関税品目500億ドル相当を公表すると中国側がただちに報復措置を打ち出し、それに応じてトランプ氏が追加関税対象を1000億ドルまで拡大する意向を示すなど、対立はエスカレートした。

 米国側で強硬路線を主導しているのは、ナバロ通商製造政策局長とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表だ。

 ナバロ氏は、コーン氏がNEC委員長を辞任した後に通商政策の表舞台に登場した。関係筋によると、コーン氏は中国の不公正な貿易慣行をやめさせるべきだという考えはナバロ氏と共有していたものの、欧州や日本の協力を得て中国に圧力を加えるべきだと提唱していた。しかしコーン氏がトランプ氏をその線で説得できずに政権を去ると、対中貿易問題ではナバロ氏の意見が圧倒的な影響力を占めるようになった。