これからの企業はデータサイエンスの「正しい理解」が必須だ

「データサイエンス」が注目を集めている。

 これは、一体、どのようなものか? 企業にとって、データサイエンスの導入は、意味があることか?

 データサイエンスは新しいアプローチなので、その内容について必ずしも正確に理解されているわけではない。流行語のから騒ぎに終わってしまう可能性がある。それだけでなく、導入して事態をかえって悪化させてしまう危険もある。

 データサイエンスの利用から成果を引き出すためには、内容についての正しい理解が必要だ。

データサイエンスとは、
「データが駆動する」アプローチ

 ウィキペディアには、「データサイエンスとは、データに関する研究を行う学問である」と書いてある。この定義は間違いではないが、あまりに広すぎる。

 単に「データを扱う」というだけなら、これまでも広く行なわれてきた。

 一般には、つぎのようにいわれることが多い。

 コンピュータサイエンス、数学、統計学、情報科学などの知見や手法を用いる科学。ビッグデータ、AI(人工知能)、ディープラーニングと関連する。

 こうした概念規定も間違いではないが、データサイエンスの本質を示しているとは言いがたい。