新人から尊敬される上司・先輩に誰でもなれる「3つの心得」シンガポール マーライオン前で「上司・先輩」と新人について模索する筆者

新人の「憧れ」にはなれなくても
「尊敬」される人には誰でもなれる

 4月が始まり、各地の企業で「新人」が誕生して半月が過ぎようとしている。そろそろ新人たちから「尊敬される上司・先輩」と見られているかどうか、社内の空気で感じ取れるようになっている頃ではないだろうか。

 ここで言う「尊敬される上司・先輩」とは、職場のアイドルのような「憧れの上司・先輩」を指しているわけではない。「憧れ」には「容姿の良さバロメーター」が大きく影響しており、その頂に君臨するのは一般のビジネスパーソンには難度が高い。

 それに対して、前述の「尊敬される上司・先輩」とは「一定の状況下で一定の信頼を得ている上司・先輩」を示している。部署内で1~2人ほどの「憧れ」枠は無理でも、「尊敬されている」枠は人数制限もなく、努力によって滑り込むことができるのだ。

 そこで、今回もゆるい内容ではあるが、職場で「尊敬される上司・先輩枠」をゲットするための心得を語っていきたいと思う。

【尊敬される上司・先輩の心得】その1
ミスをしてもしなくても声をかけ続ける

 以前、海外を中心に活躍するアスリートが、「日本人コーチは弱点克服のためのアドバイスが多いが、外国人コーチはできることを褒め、伸ばそうとしてくれる傾向がある」といった内容のインタビューをテレビで見たことがある。

 このアスリートが言うように、日本人が他人に何かを教えるときは、間違ったときにだけツッコミを入れることが多い。しかし外国人は、間違えずにいるだけでも「That’s right!」「Great!」と褒め続け、逆に間違えたときは目立たないようにササっと訂正し、それが終わるとまた褒める、といったスタンスの人が多いのだ。相手にとっては、このように褒められまくった後の充実感はハンパではない。これを1回体感するだけでも「この人いい人だ」と思ってしまうほどだ。

 ちなみに筆者は、日本の職場でも「Great!」などの言葉を日常的にかけるべきだと言っているのではない。「間違えたとき」にだけ声をかけるのではなく「間違えないでいるとき」にも声をかけるべきだと言っているのだ。そして可能なら、「褒める言葉」「ポジティブな言葉」をかけることができれば完璧だ。