「9マス」のすごい力

 もともとはダライ・ラマ13世の直弟子の高僧であった多田等観老子から、そのお孫さんの佐藤伝さんに一子相伝で伝えられたものです。私も佐藤伝さんから教わりました。花巻東高校野球部の佐々木洋監督と佐藤伝さんがともに東北出身であったことが縁で、花巻東高校野球部でも使用されるようになったと聞いています。

 ここで佐藤伝さんの書籍から、その一部をご紹介いたします。

 プロ野球の日本ハムで大活躍している二刀流・大谷翔平選手(書籍発売当時)も、高校時代に花巻東高校の佐々木洋監督の指導のもと、この9マスで「ドラフト1位 8球団指名」というテーマで肉体面やメンタル面のトレーニングを考え、見事、夢を実現したことで有名です。9マスというマトリックスで考えることで、視野が一気に広がり、いろいろなアイデアが次々と浮かんでくるのです。(佐藤伝『ひとりビジネスの教科書』学研プラス刊より一部抜粋)

 9マスが最強のツールであるのには理由があります。それは、仏教の奥義の1つである曼荼羅の効用を使い、ワクがあると埋めたくなる人間心理を活用しているからです。クロスワードパズルやナンプレ(数独)に熱中し、ある種のトランス状態で集中力が高まるのも、これと同じ原理なのです。

 大谷翔平選手の場合は、野球の実践面に力点を置いて「9マス」で脳内整理と人生の棚卸しをしながら、最短距離で目標達成するために活用しているのだと思います。

 そして、この曼荼羅を遺言に応用したのが「9マスユイゴン」です。通常なら約90分で書き上げることができて、もちろん法的効力もあります。これは遺言と自己啓発とを融合した「遺言の新しいカタチ」なので、リラックスした気持ちで取り組めるように工夫してあります。

 大谷翔平選手が「9マス」で夢を実現させる推進力を得たように、「9マスユイゴン」を使って、人生をよりよく生きるための推進力をつかんでもらいたいと思っています。