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目立つのは場外バトル“朝日vs.読売”だけ
「巨人契約金報道」が反響を呼ばない理由

相沢光一 [スポーツライター]
【第195回】 2012年3月27日
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朝日の巨人「高額契約金報道」が発展
“2大新聞全面対決”の様相に

 プロ野球は今週末(30日・金曜)に開幕するが、場外でひと足早く勃発した巨人と朝日新聞の「高額契約金暴露報道」をめぐるバトルは、すでに相当の熱気を帯びている。

 多くのメディアが報じているので説明する必要はないだろうが、バトルの経緯と概略を簡単に整理しておこう。

 発端は15日の朝日新聞朝刊一面を飾った「巨人、6選手に契約金36億円」という記事だ。NPB(日本野球機構)では新人に対する契約金高騰を防ぐため、1億円プラス出来高払い5000万円の計1億5000万円の「最高標準額」の申し合わせがあった。ところが巨人はそれをはるかに超える額を6選手に支払っていたと朝日は実名と金額入りで報じた。これはルール違反というわけだ。

 これに対して巨人はすぐに(というか記事が出る前に報道各社に送付する形で)反撃。1億5000万円の最高標準額は目安であって、上限ではない。ルール違反には当たらず、名誉を傷つけた球団や選手に謝罪すべきと抗議文を朝日に送った。

 朝日側は記事の正当性を主張し、これを突っぱねる。業を煮やした巨人は24日、記事の誤りや取材方法なども含めた12項目の質問状を朝日に送り、5日以内の回答を求めた。

 この過程では巨人の渡辺恒雄球団会長も登場。記事の元になった巨人の内部資料を持ち出したのは昨年11月、渡辺会長の横暴を告発した清武英利元球団代表だと名指しで批判した。また、ご承知の通り巨人は読売傘下の球団。当然、読売新聞は巨人の正当性をフォローする報道を展開する。朝日と読売の2大新聞が全面対決する構図になった。

 ナベツネ、清武と役者は揃っているし、朝日vs.読売の論争という構図も面白い。メディアはこぞってこの争いを取り上げ、人々は事の成り行きを興味しんしんで見ているわけだ。

世間は意外と“契約金問題”への関心薄
「陰でコソコソ…」自体が情けない

 ただし世間が関心を持っているのは両者のバトルの行方であり、争いの発端となったルール違反とされる高額契約金ではない。

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相沢光一 [スポーツライター]

1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。高校スポーツの競技別・県別ランキングをデータベース化したホームページも運営。 「高校スポーツウルトラランキング」


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