ダイエーが3月1日にオープンさせた赤羽店は、大型食品スーパー(SSM)をメーンに衣料、生活用品をくくり直し、ファッション、生活雑貨、サイクル、H&BC+調剤など専門業態を強く意識した売場で構成する、新しいフォーマット。50代以上が4割強という商圏特性を反映させ、シニア向けMDを強く意識した、高齢者対応型店舗として開店した。

 ダイエーでは、3月より衣料、生活用品の商品本部を統合し、部門のくくりを超えた売場づくりを進めており、前述の専門売場はその具体的なかたちとして満を持して登場した。また、これまでプロジェクトとしてH&BC部門内にあった調剤では、OTCとともに事業部として独立させ、調剤+OTCの既存店への導入、薬剤師の採用などを円滑に進めるためのベースを整えた。

 赤羽店では、SSMや衣料、インテリアなどが入る本館に隣接し、マンション1階に別館としてドラッグ&サイクル館を新設。売場面積200坪のうち150坪を調剤とH&BC、家庭用品が、残る50坪をサイクルショップが展開する。調剤では、初年度500枚、3年をめどに1000枚の処方箋応需をめざすほか、調剤、OTC、健康食品に加え、介護食・介護用品売場を新たに展開。店舗全体で高齢者にも便利な店としての機能充実をアピールする。

 消耗頻度の高い家庭用品では、台所用品がSSM側に取り扱いがないなど、一部で“高齢者対応”に疑問が残る点もあるが、「検証を重ね、さらに売場精度を上げていく」(ダイエー・桑原道夫社長)としている。

 改革を進め、業績が上向いているダイエー。赤羽店をモデルに中長期的な生活者アプローチを模索する。


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