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莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

中国でも高まる食の安全・安心への関心
食における日中交流飛躍のチャンス

莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
【第98回】 2012年3月29日
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 惣菜、弁当、中食、外食業界の業務用専門展を銘打つ食品展示会「ファベックス」が、まもなく第15回目の開催を迎える。会期は4月4日~6日である。

 東京ビッグサイトで開催されるこの食品産業の祭典には228社が参加し、今年の予定来場者数は7万人である。ちなみに、昨年は3.11震災の関係で延期、会場が変更といった事態になりながらも、4万5168名の来場者を迎えた。

 実は、この展示会に、うちの事務所も出展している。しかも、今年で3年目になる。1回目はなにもわからず、ただやっただけという感じだった。2回目はすこしやり方が分かり、手応えを感じた。しかし、震災の関係で中国からの出展者を呼ぶことには成功しなかった。今度は3回目の挑戦となる。さて、どういう結果となるのだろうか。展示会が終わった後、チャンスを見て、また読者の皆さんにご報告しよう。

いざやってみると問題が山積

 ところで、なぜうちの事務所が食品分野に首を突っ込んだのか、と言われそうだ。実は、今から5、6年前のことになるが、次第に豊かになった中国の消費者がきっと安全・安心と高品質の食品を求めるだろうと見て、中国と日本の食品加工・製造企業をいろいろと見回っていた。

 食品加工業に力を入れる日中の地方自治体も結構回った。そこで気付いたことだが、双方の交流がまだまだ足らないということだった。ならば、その交流の窓口をやってみようか、と打って出た。自分でも珍しい行動だと思っている。おそらくは食いしん坊の意地がそうさせたのでは、と思っている。

 しかし、いざやってみると問題が山積していることにすぐ気付いた。日本の食品関連の企業の多くは規模が小さいうえ、海外との交流にわりと臆病だ。最近ようやく中国市場を無視してはいけないということを悟ったが、目は上海などの大都市しか見ていない。一方、中国の食品関連の企業も、日本と聞くだけで嫌がる表情を隠さない。「加工賃が安いうえ、うるさい。儲けが出ない」といった文句を散々聞かされた。

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莫邦富(モー・バンフ) [作家・ジャーナリスト]

1953年、上海市生まれ。85年に来日。『蛇頭』、『「中国全省を読む」事典』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーに。そのほかにも『日中はなぜわかり合えないのか』、『これは私が愛した日本なのか』、『新華僑』、『鯛と羊』など著書多数。


莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

地方都市の勃興、ものづくりの精度向上、環境や社会貢献への関心の高まり…中国は今大きく変わりつつある。先入観を引きずったままだと、日本企業はどんどん中国市場から脱落しかねない。色眼鏡を外し、中国ビジネスの変化に改めて目を凝らす必要がある。道案内人は日中を行き来する中国人作家・ジャーナリストの莫邦富氏。日本ではあまり報道されない「今は小さくとも大きな潮流となりうる」新発見を毎週お届けしよう。

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