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美人のもと

同調器

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第129回】 2012年4月2日
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 美人は何かと誘われやすい。イベント、旅行、食事、買物……声がかかることが多い。単に美しい人と一緒だと楽しいということではなく、声をかけたくなるきっかけを持っている。そのきっかけとは「好み」である。美人はふだんから好きなことを素直に好きと言い、それに触れるときに心からうれしそうにする。だからこそ、誘いたくなる。誘った方もうれしくなるのだ。

 好きな食べ物を食べれば笑顔になるし、ライブに行けば心から楽しむ。好きなものに触れているときこそ美人は本当に美しい表情になる。「美人のもと」が増える瞬間である。

 好き嫌いの「好き」をはっきり表現する習慣を持っている。自分の好きなものを喜んで表現する。そのため「好み」を他人がしっかり覚えている。おかげでプレゼントやお土産をいただく機会が増える。そして「わーい」と喜ぶことが増える。「美人のもと」が増える瞬間も増えていく。

 一方「嫌い」の表現は控え目である。「嫌い」なことを増幅したところで誰も幸せにならないことを知っている。

 他人に同調ばかりしている人がいる。話を合わせることばかりしている人だ。ヘラヘラ愛想笑いばかりしている。買物に行けば他人と同じものしか買わない。好きな場所も皆と同じ。服装もいつも周囲に合わせてしまう。レストランに行けば「私も」「同じの」ばかりで、周りが食べ物の写真を撮れば自分も撮る。何が「好き」かがわからなくなって、うまく表現できないのだ。

 これは「美人のもと」が減っていく悪い習慣になる。同調ばかりしていると人は疲れていくものだ。合わせることばかりを考え、自分の思いを封じることが日常化していくのだ。

 疲れてその表情は暗くなっていく。そのためか一度「嫌い」の話になると同調する表現が大きくなり人一倍嫌な表情をする。旅行先などで同じ行動ばかりするグループを見かけるとたいてい全員で文句を言っている。全員で「美人のもと」を減らす表情をしている。

 好きなものをたくさん持つ意識。それだけで「好き」を上手に表現できるようになっていく。自然と「美人のもと」も増えていくはずだ。


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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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