日産新型ノートeパワー・ニスモ、3つの走行モードを楽しむパワフルEV【試乗記】日産ノートeパワー・ニスモ eパワーはエンジンで発電しモーターで走るシリーズハイブリッド ニスモはハイレスポンスVCMでパワートレーンをチューニング 価格:246万4560円 デビュー:2016年12月

ノートのスポーティグレード
走行モードはエコ、ノーマル、Sの3タイプ

 ノートのスポーティグレード、ニスモの販売主力はeパワー。1.2リットル直3ユニット(79ps)を発電専用として使い、発電した電気でモーター(109ps)を駆動する、システムを搭載したモデルである。

 ニスモeパワーは、内外装のドレスUPと足回りの強化に加えて、パワートレーンの制御をハイレスポンスVCMと呼ぶ専用プログラムでチューニング。走行モードはエコ、ノーマル、Sの3タイプ。

 Sモードでの走りはゴキゲンだ。シートバックに背中が押しつけられるほどのダッシュ力を披露する。アクセルを踏み込んだ瞬間から直線的に立ち上がる加速力は、電気モーター特有の感覚だ。ほんのわずかなアクセルの動きにも敏感かつ強力に応答し、発進加速はもちろん、中間加速も“刺激的”といえるほど鋭い。アクセルオフでの回生ブレーキは強力で、アクセル操作だけのワンペダルで加減速がコントロールできるのは実に楽しく、新鮮な驚きがある。

 発電用エンジンの作動音は効果的に抑え込まれ、ほとんど気にならない。Sモードは、速度に応じてエンジン回転数が上昇するように制御されていた。それでも、エンジンは“遠くにある”といった感覚だ。この優れた音のチューニングが、eパワーのEV感覚を強める大きな要素になっている。