2008年7月28日 
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橘玲インタビュー 投資の可能性と不可能性

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『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券会社編』と『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編』の2冊を同時刊行した橘玲氏に、海外投資の可能性について語っていただいた。

未来は誰にもわからない

(上)『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券会社編』価格:1995円 /(下)『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編』価格:1995円(共にダイヤモンド社刊)
(上)『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券会社編』価格:1995円 /(下)『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編』価格:1995円(共にダイヤモンド社刊)

――“究極のポートフォリオ”はさまざまなインデックスの組み合わせですが、アクティブ投資の時代は終わったということですか?

 そんなことはありません。科学が進歩すればするほど前世や超科学が人気を集めるように、これからも「私は相場を予知できる」というオカルト投資家は後を絶たないでしょう。

――アクティブ投資家をオカルトと断言する根拠は?

 彼らが決定論者だからです。投資の世界だけでなく、宇宙物理学から医療の世界まで、世の中には決定論者が溢れています。彼らに言わせれば、原子や素粒子を研究することで宇宙の歴史が解き明かされ、遺伝子と脳細胞から人間の将来を予測することができます。チャートを分析することで相場が読める、というのと同じ発想です。

――なぜ決定論を否定するのですか?

 もしも未来を知ることができるのなら、生きている意味などどこにもないからです。希望というのは、未来の不確実性から生まれるのです。

――相場が予測できれば、大金持ちになって幸福なんじゃないですか?

 私一人が予知能力を持っているのなら、そうでしょう。しかし決定論者は、科学的な方法によって未来を正確に予測できると言うのです。誰もが将来の株価を知っているのなら誰一人儲からないし、それ以前に金融市場が消滅してしまうでしょう。

――だからといって、インデックス投資が優れているわけではないのでは?

 どのような論理体系も自らの正しさを証明できないこと(不完全性定理)を“論理的”に証明したのがクルト・ゲーデルで、人類史に画期をなす業績となりました。私は不可知論が決定論より正しいと信じており、それがETFやインデックスファンドを好む理由です。インデックス投資は、誰も未来を知ることはできないという不可知論の投資法で、コスト率やパフォーマンス以前に、思想的に優れているのです。

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