「子どもがなかなか結婚しない…」親たちの苦悩の声写真はイメージです

初婚の平均年齢が上がり続ける現代。親世代が結婚していた年齢を迎えても、子どもにまったく結婚の気配がない、なんてことは珍しくない。「おひとり様」という言葉も流行り、生涯未婚を選ぶ人も増えている。子どもがなかなか結婚しないことについて、親世代はいったい何を思っているのだろう。それぞれの家庭の話を聞いた。(取材・文/藤井弘美)

晩婚・非婚化が進む昨今
子どもの結婚を望む親たち

 2018年に厚生労働省が発表した資料によると、初婚の平均年齢は年々右肩上がりの傾向にあり、2016年には「夫31.1歳、妻29.4歳」(再婚の場合、夫43.0歳、妻39.8歳)。1947年の初婚の平均年齢が「夫26.1歳、妻22.9歳」なので、当時と比べて5歳以上初婚が遅くなっているのがわかる。

 また、同資料によれば婚姻率は「1971年をピークに急激に低下し、近年は増減を繰り返しながら減少し続けている」とある。すなわち非婚化も進んでいるということだ。

 こうして数字にして改めて見てみると、「晩婚・非婚化が進んでいる」との風評が確たる事実であることが確認できる。

 このこと自体の良しあしを論じるのは別の機会に譲るとして、とかく未婚の子を持つ親にとってはなかなか歯がゆいものがある。子どもの結婚をもってひと安心と感じる親は多いはずで、世の晩婚・非婚化はこうした親たちを焦らしに焦らす意地悪な現象にもなっている。

 では子どもが結婚しないことについて、またその理由について親たちはどのように考えているのだろうか?いくつかの声をご紹介したい。