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名古屋港イタリア村破綻で露呈した「PFI」の危うさ

週刊ダイヤモンド編集部
2008年5月29日
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 破産管財人による換金処分で、イタリアのブランド品が最大9割引き――。5月10日、「名古屋港イタリア村」で突然開催されたセールに買い物客が殺到し、レジには1時間以上の長蛇の列ができ上がった。経営破綻からわずか3日後の光景である。

 この施設、名古屋市民以外にはなじみは薄かろうが、2005年の愛知万博の来場者を当て込んで急ごしらえされた複合商業施設だ。愛知県と名古屋市が管轄する特別地方公共団体・名古屋港管理組合が土地を貸し出して、開発・運営を民間企業が請け負う方式のPFI(民間を活用した社会資本整備)事業である。

 べネチアを模した建物が並び、運河には本物のゴンドラが行き交う異国情緒溢れる空間は、当初、多くの万博来場者でにぎわっていた。しかし、倉庫が立ち並ぶ名古屋港の外れまで買い物に来る客はそもそも少なく、来場者数は開業時の3割近くにまで落ち込んでいた。

 加えて、この春には、ほとんどの建物が違法建築であることが発覚。救済企業もなく、万事休すとなった次第である。

 一連の破綻劇で明らかになったのは、官と民のもたれ合いである。愛知万博に間に合わせるために建築を強行した運営会社は、「組合も違法は承知のはず」と主張。組合がそれを真っ向から否定する泥仕合が春から続いていた。PFIといえば聞こえはいいが、あまりにもずさんな運営実態は、全国で破綻が相次ぐ第3セクターとたいして変わりはない。

 PFI関連の法整備は1999年になされ、06年度末で136の事業が稼働している。04年に福岡市の温浴施設が破綻しているが、この状況を見る限り、窮地に陥っているのは福岡や名古屋だけではなさそうだ。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 千野信浩)

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