中堅中小企業こそ効果を実感 ソーシャル活用がビジネスチャンスを広げる

中堅中小企業こそ効果を実感
ソーシャル活用がビジネスチャンスを広げる

著者・コラム紹介
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人と人とのつながりを求めるユーザーの意識を背景に、急速に広がりを見せているソーシャルメディア。それにともない、企業と消費者のコミュニケーションのありかたが変化しつつある。中堅中小企業は、この世の中の変化にどう向き合うべきなのだろうか。ソーシャルメディアの実践研究家である熊坂仁美氏と、ソーシャルメディアを経営に活用するためのツールをクラウド上で提供するセールスフォース・ドットコムの榎隆司氏に聞いた。

実名登録がもたらす
ネットとリアルの融合

 近年、消費者のインターネットとのかかわりかたが大きく変わっている。以前は、インターネットといえば、検索やショッピングなど、個人的な用事をすませるための場所であったのが、いまでは多くのユーザーが、ネットを介して誰かと“つながり”、経験を共有するコミュニケーションの場となっているのだ。

 スマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器が普及したこともソーシャルメディアの浸透を後押ししている。FacebookやTwitterといったソーシャルメディアのユーザー数はすでに電子メールのユーザー数を超え 、また、ユーザーのFacebook滞在時間は、主要なポータルサイトのそれを超えている。もはや、ソーシャルは先進的なものではなく、ごく普通の消費者の日常にあるものという認識が、まずは必要だ。
*2011年ComScore社が実施した調査より。

 そして、いま注目されているのがソーシャルメディアのビジネス活用だ。

 なかでも、世界的なソーシャルメディアの代表格でもあるFacebookに注目したい。その最大の特徴は、実名登録という点にある。『Facebookをビジネスに使う本』『Facebookを集客に使う本』の著者で、ソーシャルメディアの実践研究家でもある熊坂仁美氏はこう解説する。

熊坂仁美熊坂仁美氏
株式会社ソーシャルメディア研究所代表取締役

 「Facebookが実名登録であることで、ネットをリアルな社会の延長上に位置付けることができます。ソーシャルをビジネスに活用していくうえで、この実名性を最大限に活用していくべきでしょう。本当のコミュニケーションをとろうと思えば、お互いに隠れていてはいい関係は築けませんよね。

 ベースにあるのは、人と人との交流の場だということ。ビジネスに活用するといっても、ただ自社製品や自社サービスをアピールしたいという商売っ気ばかりでは受け入れられません。自分自身がユーザーとして交流を楽しむことで、“対顧客”というより“対個人”の関係を築くことができ、そこに信頼や信用といった、そもそもビジネスに必要な要素が生まれる、あるいは強化されます。実際に、顧客との信頼関係を築くことで、価格競争に巻き込まれないビジネスを確立した企業もあります」

中堅中小企業で生きる
ソーシャルメディアの力

 ソーシャルメディアの利用をうまくビジネスにつなげた事例を、熊坂氏に2つ紹介していただいた。

 「サティスファクションギャランティードというアパレルブランドでは、日本へのあこがれを持つアジア各国をターゲットにしたFacebookページを運営してファンを増やし、アジアでのリアル店舗展開を成功させました。商社や代理店を経由せずとも、ファンとの交流を通じてニーズをつかんだという点では、象徴的な例といっていいでしょう。

 また、あきたこまちの生産販売を行う田中ファームでは、Facebookを通じて生産過程をオープンに公開したことで、食の安全を求めるユーザーのニーズに応え、リピート率を10倍に伸ばすことに成功しました」

サティスファクションギャランティードのFacebookページ
株式会社エスワンオーが運営するアパレルメーカー。2010年2月のFacebookファンページ開設から半年でファンが13万人を超え、その2ヵ月後にはシンガポールにリアル店舗をオープンし海外進出を果たした
 
田中ファームのFacebookページ
秋田県大潟村であきたこまちの生産販売を行う。日々の農作業の様子をリアルタイムでユーザーに伝えるほか、顧客とのやり取りもコメントという形で公開。2%だったリピート率を20%にまでアップさせた

 ソーシャルメディアをうまく使えば、アイデアと工夫次第で中堅中小企業でもビジネスチャンスを引き寄せることができる。以前は、大がかりな予算をかけた大々的なキャンペーンでしかできなかったことが、大企業でなくとも実現できるようになっているのだ。

 Facebook活用に重要なものを熊坂氏は、「コンテンツ」「ブランド」「向き合い度」の3つだという。

 「コンテンツは発信する内容、ブランドは企業コンセプトやメッセージ、そして向き合い度は顧客への誠意ある対応です。田中ファームでは、透明化された情報というコンテンツを発信することで自社のブランド力を高め、顧客とのやり取りをオープンにしたことで向き合い度をわかりやすい形で示しています。フットワークの軽い中堅中小企業にこそ、Facebookは最適なメディアといっていいでしょう」

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ソーシャルメディア活用術
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熊坂仁美(くまさか・ひとみ)

株式会社ソーシャルメディア研究所代表取締役。Facebookをはじめとしたソーシャルメディアのビジネス活用の実践研究家。企業のソーシャルメディア導入および運営のコンサルティングを行う傍ら、ソーシャルメディアのビジネス活用についての企業研修や講演を 全国で行っている。『Facebookをビジネスに使う本』(ダイヤモンド社)は、Facebook、Twitter、YouTubeでの口コミにより発売前からアマゾン部門1位を取り、ベストセラーとなる。 http://www.facebook.com/kumasakahitomi

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