「苦手な人」の前ではなぜ言いたいことが言えないか

気が弱くて人前で強くなれず、ついつい流されてしまう――そんなダメな自分自身に思い悩むビジネスパーソンは多いはず。多くの大手企業、アスリートなどにメンタルトレーニングを行ってきた森川陽太郎氏が、新著『人前に強くなる技術』の中から、相手に振り回されず「人前に強くなる」効果的な技術や方法を指南する。今回は、「会話の主導権」を握ることが「仕事の主導権」につながるという教え。

上手に会話ができない
「苦手な人」はいませんか

 早口な人が苦手で、そういう人を前にすると自分のペースで話せない。

 威圧的な人が苦手で、そういう人を前にすると言いたいことが言えない。

 あなたにも、上手に会話することができない「苦手な人」はいないでしょうか。

 どんな人でも苦手な人の一人や二人はいるものです。人には好き嫌い、合う合わないがありますから、仕方がないことです。

 苦手な人とは、できることならかかわらずにいたいもの。ですが、仕事では、そうも言っていられません。

 営業職6年目の男性が、「取引先のすぐ感情的になる担当者が苦手だ」と私のメンタルスクールを訪れました。