株式レポート
12月27日 14時41分
マネックス証券

第6回 新年相場のアノマリー - 広木隆の「投資の潮流」

年の瀬である。まさに「激動」の2011年も暮れ行こうとしている。年の終わりに新年に思いをはせてみたい。日ごろレポートでは理屈っぽいことばかり書いているので、ここでは理屈ではないものについて書く。合理的に説明がつかない市場の振る舞いを「アノマリー」という。アノマリー(anomaly)とは「例外、異例、矛盾」といった意味だ。株式市場で観察される代表的なアノマリーのひとつが「1月効果」。1年のうちで1月のパフォーマンスが一番良い。1950年から2011年まで62年間の日経平均の1月のリターンを調べると、上昇した回数は44回、実に勝率71%、月間の騰落率は2.6%と断トツの成績である。「株を枕に正月」という言葉があるが、実は1月効果を期待して先回り買いすることから来ているのではないか。

来年は辰年である。と、そう書いて、さて、と思った。このコラムは原則、月2回の掲載である。次回更新は新年1月10日である。ということは今年(2011年)に掲載されている日数(今日を入れて5日)の倍も長く、新年に掲載されるということだ。松飾がとれて七草粥を食べてもまだこのコラムは残っている。新年になってからこの拙文をお読みいただく読者も多くおられよう。そうなると、今年・来年という言葉遣いが気になる。そこで、新年2012年になってからお読みいただく読者は(括弧書き)の中を読んでいただくようにお願いしたい。こんな感じだ。「来年(今年)は辰年である。」

今年(去年)は卯年であった。卯年の相場格言は「跳ねる」であるが、今年(去年)の日本株のパフォーマンスは惨憺たるもの。「跳ねる」どころか「沈む」「縮む」一方で、卯年生まれの筆者は面目ない年男を代表して「跳ねられずにゴメン」とお詫びする次第だ。さて来年(今年)は辰年。1952年以来、過去5回の辰年の日経平均のリターンは平均で29%。これは12支の中で最も高いパフォーマンスである。来年(今年)は - ああ、煩わしい!もうこの(括弧書き)はやめだ! - 期待がもてそうである。

月、干支と見た。日次リターンではどうか。手元の「日経平均公式ガイドブック」によると1年のうちで上昇確率が一番高いのは1月14日だそうだ。今年(2011年だ!)は下がってしまったが、それでも37勝10敗で上昇確率は8割近い。但し、残念なことに来年(2012年っ!!)の1月14日は土曜日で立会いがない。このアノマリーに賭けるのは再来年(2013年んんっ!!!)以降に持ち越しである。うっ、なんと!再来年の1月14日は月曜日だが成人の日の祝日で休場である。では、この次に確認できるのは再々来年(2014年★□▲!)以降となってしまう。それまでアノマリーよ、どうか力を貯めていて下さい。

そろそろ紙幅の限りが近づいた。末筆となりましたが、本年は大変お世話になりました。この1年のご愛顧に感謝して御礼申し上げます。また新年も変わらぬご厚情のほど、よろしくお願い申し上げます。それではみなさま、どうぞ良いお年をお迎え下さい。(みなさま、新年明けましておめでとうございます。) だから、それはやめろって!!


チーフ・ストラテジスト 広木隆

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(マネックス証券)


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