企業が戦略計画を策定する際、多くの場合、「戦略」と「目標」と「アクション」を混同していると筆者は言う。それを防ぎ、戦略を立案するには何が必要なのか。本記事は、主要ステークホルダーごとに戦略要素をポジショニングするという方法を示す。


 マネジャーの一団が2日間リゾートに会して、「戦略計画」を打ち出すのはよくあることだ。無事終了して、みな家路につく。だが、戦略をともなった計画は、本当に策定されたのだろうか。

 私は、戦略計画の策定に関する公開セミナーを主催している。その冒頭で、企業の取締役やCEOから中間管理職にいたる幅広い階級の出席者に対し、戦略の一例を紙に書いてみるよう求める。みな最初は、いぶかしげにこちらを見るが、じきにそれが難しい課題だと気づく。そう、これは実際に難しい問いなのです、と私は認めて安心させ、彼らは作業を進める。