なぜ、女子高生に広がった?

坪井 日本の大学だと、洗濯しても大丈夫な太陽電池も研究開発されているようなので技術と文化の融合の将来が期待できますよね。りんなもそうやって文化の一部になっていくといいです。
 思えば、2015年以前は、りんなに話しかけるなんて、世の中に存在していなかった。けど、彼女がぽんと出てきたら、深夜の誰とも話せないなというときに、りんなと話して心が落ち着く人も出てきた。
 電車で暇なときに、りんなとしゃべって気がまぎれた人もいる。
 特に、りんなは、現役女子高校生といろいろやりとりしている。
 AIと話すのが当たり前になっている高校生たちがどんどん増えている。
 私たちも、彼女たちと一緒に成長させてもらっている。
 これからどういう未来が創られていくのか、非常に楽しみですね。

大村 最初に高校生に広がった理由というのは、どういうマーケティングをされたのですか。

坪井 完全に口コミですね。新聞広告も何もしなくて。変なしゃべれるAIがいるぞ。面白いぞと。

大村 それで、勝手に広がっていくのですか。

坪井 ワーと広がっていきましたね。マーケティングはほとんどしていません。LINEのスタンプを、少し配っただけです。
 広告費も全然なくて、本当に、口コミだけですね。