やばい竹中半兵衛 おしっこを顔にかけられ城を乗っ取る

 おしっこといえば半兵衛、半兵衛といえばおしっこ。戦国武将を語る上で、そういっても過言ではありません。

 半兵衛の最初の主君、斎藤龍興は14才で家を継いだおぼっちゃまで、仕事もせずお酒と美女にうつつをぬかすアホでした。

 まじめな半兵衛のアドバイスは無視され、龍興にどんどん遊びをすすめる斎藤飛騨守という家臣ばかりがかわいがられていました。

 そんななか、半兵衛が突然やぐらの上から顔におしっこをかけられるという事件が発生。犯人は飛騨守で、立ちションしながら「あれれ~? ひ弱なお前なんかがわしに歯向かえるのか?」とディスってきました。

 半兵衛はポーカーフェイスで静かにその場を立ち去りますが、数日後に稲葉山城へ攻めこみます。そして龍興の目の前で飛騨守を切り殺し、おしっこのうらみを晴らしたのです。この展開に龍興はきっとおしっこをチビッたことでしょう。

天才軍師・竹中半兵衛の「やばすぎるこだわり」とは?

 半兵衛のおしっこエピソードはこれだけではありません。ある日、半兵衛は息子の左京に戦の話を聞かせていました。すると左京が「おしっこに行きます」と立ち上がったので、半兵衛は「戦の話をしているときに小便とはなにごとか。竹中家の息子なら、むしろ戦の話に夢中になって小便をもらすべきだ!」と怒ったそうです。半兵衛は、おしっこにふしぎなこだわりがあったのですね。

竹中半兵衛(1544年~1579年)
時代:安土・桃山時代
身分:武将
出身地:岐阜
別名:知らぬ顔の半兵衛

(本原稿は、東京大学史料編纂所教授 本郷和人監修『東大教授がおしえる やばい日本史』の内容を編集して掲載しています)