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デジタルネイティブ企業と戦うには
その企業像の違いを知る必要がある

内山悟志 [ITR代表取締役/プリンシパル・アナリスト]
【第83回】 2018年8月24日
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 グーグルやアマゾンのようなデジタルネイティブ企業には、大切にしている考え方や実践している制度や活動がある。それらは、従来の大企業の常識からは大きく外れるものも少なくない(図5)。

 これをそのまま真似することが必ずしも有効でないが、なぜそれが彼らにとって必要であり、有効であるのかを知ることは重要である。

 特に、経営理念や企業のミッションを定義した「Googleの10の事実(Ten things Google has found to be true)」や全社員が大切にすべきアマゾンの14個の行動指針であるOLP(Our Leadership Principles)は、彼らの目指す姿を表現している。

 こうした理念や方針が実現できているかを常に意識できるように、グーグルやフェイスブックで導入されているチームや個人の目標を明確化する仕組みであるOKR(Objective and Key Result)は、昨今国内企業でも注目され始めている。

 また、理念や方針を浸透させ、全社員が一丸となって行動するために、グーグルが取り入れている「TGIF」やアマゾンの「All Hands」と呼ばれる全世界の全社員が参加できるライブミーティングは、創業者や本社の経営トップ自らが社員に語りかける場となっている。

 仕事時間の20%を社員が個人的にやりたい仕事にあてることができるグーグルの20%ルール、仕事を時間で管理しない、報酬は不公平に、互いに評価しあうといった考え方も、企業文化の土台となっている。

 リスクを取って新しいことにチャレンジするためには、失敗に重きを置く文化も重要であり、「アマゾンは世界一の失敗をする企業である」とCEOジェフ・ベゾス氏が述べている。グーグルでは、アイデアがうまくいかないと分かったらすぐにそれを止めて撤退するチームは感謝され、また昇格やボーナスを与えられる。その失敗から早く立ち直り、それを基に学習することを重視している。

 多くの企業は、今後デジタルネイティブ企業やデジタルディスラプターと戦っていかなければならない。会社を破壊して、ゼロからデジタルネイティブ企業を創り上げることは困難だが、そのような行動様式や実践的取組みを取り入れて企業内変革を進めていくことはできるのではないだろうか。

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内山悟志
[ITR会長/エグゼクティブ・アナリスト]

うちやま・さとし/大手外資系企業の情報システム部門などを経て、1989年からデータクエスト・ジャパンでIT分野のシニア・アナリストととして国内外の主要ベンダーの戦略策定に参画。1994年に情報技術研究所(現アイ・ティ・アール)を設立し、代表取締役に就任。2019年2月より現職。


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日々進化するIT技術をどうやって経営にいかしていくか。この課題を、独立系ITアナリストが事例を交えて再検証する。クラウド、セキュリティ、仮想化、ビッグデータ、デジタルマーケティング、グローバル業務基盤…。毎回テーマを決め、技術視点でなく経営者の視点で解き明かす。

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