残業のイメージ写真はイメージです Photo:PIXTA

前回に続き、株式会社ワーク・ライフバランスの創業メンバー大塚万紀子氏と、Nagata Global Partners代表パートナーでパリ第9大学非常勤講師も務める永田公彦氏の対談(全3回)をお送りする。一人ひとりの働き方や生き方が、今後どう変わっていくのか?より充実したものにするには何が必要か? 働く人(生活者)と働いてもらいたい人(経営者)、海外から見える日本人の文化という視点から意見が交わされた。2回目は、日本におけるお客様とサプライヤー関係のあり方、完璧や忖度という呪縛、恥と型の文化など、世代交代が進むことで、日本人社会の文化が再構築される可能性についてお伝えします。

>>第1回『なぜ日本人は有給を取れず、フランス人は取れるのか』https://diamond.jp/articles/-/178368から読む

欧州で「社員の幸せ」に
フォーカスした新しい経営

永田 最近、欧州で、面白い動きが出てきています。「社員の幸せ」にフォーカスした新しい経営です。社員が幸せなら、会社は成長し生産性も上がり、イメージも高まり、いい社員が集まり、定着率も良くなるというものです。これを示す実証データもいくつか出てきています。これを後押しする形で、この考えを経営に積極的に取り入れようとする企業が増え、CHO(チーフ・ハピネス・オフィサー)なる専門管理職まで登場してきています。例えばフランスでは、3年前には3人しかいなかったCHOが、昨年は150人まで急増しました。

大塚 それは注目できますね。日本でも最近楽天などが始めていますね。