ベンチャーを立ち上げて成功する人は若者が多い。そんなイメージがあるかもしれない。たしかに、投資家もメディアも、若き起業家により強く注目する。しかし、米国での調査によれば、起業で成功する創業者の平均年齢は45歳が最も多いことが判明した。


 成功する起業家のほとんどは年齢が若い、と広く信じられている。ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズ、マーク・ザッカーバーグは20代前半で、のちに世界を変えることになる会社を創業した。

 こうした有名な事例は、一般的なパターンを反映しているのだろうか。ベンチャーキャピタルの評価とメディアの報道は、その通りだと示唆しているように思われる。過去10年間でテッククランチ賞を受賞した創業者を我々が分析したところ、創業時の平均年齢は31歳だった。2015年に雑誌『Inc.』が選出した「米国で最も急成長中のスタートアップの創業者たち」は、創業時に平均わずか29歳だった。

 これらの事実と一致するように、Yコンビネータの共同創業者ポール・グレアムは、かつてこんな皮肉を述べている。「投資家は、(出資相手の)足切りラインは32歳だと考えている。それ以上だと、少し懐疑的になる」

 だが、この考え方は正しいのだろうか。