課長クラス以上のマネジャーにとって「会議術」は、チームの生産性を上げるために必須のスキルです。ところが、私たちには「会議術」を体系的に学ぶ機会がほとんどありませんから、悩んでいるマネジャーも多いのではないでしょうか? そこで、ソフトバンク在籍時に「会議術」を磨き上げ、マネジャーとして大きな実績を残した前田鎌利さんに『最高品質の会議術』(ダイヤモンド社)をまとめていただきました。本連載では、その内容を抜粋して掲載してまいります。

ダメなマネジャーは「部下」と向き合い、優れたマネジャーは「課題」と向き合う

日頃のコミュニケーションが「会議の品質」を決める

 会議を意義深いものにするために大切なのは、マネジャーと個々のメンバーの間で、日ごろから質の高いコミュニケーションが行われていること。これに尽きます。そもそも、会議とはコミュニケーションにほかなりませんから、当たり前のことです。

 しかし、実際には「言うは易く行うは難し」。人間同士の営みですから、一朝一夕に改善できるものでもありません。ですから、マネジャーはあまり焦らず、時間をかけて粘り強くメンバーとのコミュニケーションの質を高める努力をする心構えをもつことが大切です。

 そのために、まず第一に押さえておかなければならないのは、「役職の違い」は「役割の違い」であって、「人間としての価値」に高低はないという基本を徹底することです。

 ここをはき違えると、メンバーはそれを敏感に察知しますから、どんなに上辺のコミュニケーションを工夫しても、信頼関係を築くことは不可能です。「自分はそんな思い違いはしない」とタカをくくるのは禁物。人間とは、知らず知らずのうちに、すぐに思い上がってしまうものですから、日ごろから自らを振り返って軌道修正を続ける習慣をもつのがよいでしょう。これが、良質なコミュニケーションを生み出す基本中の基本です。