小澤俊治(カッパ・クリエイト代表取締役社長)カッパ・クリエイト代表取締役社長 小澤俊治氏 Photo by Kazutoshi Sumitomo

近年、業績不振にあえいできた回転ずしチェーン大手のかっぱ寿司。2014年にコロワイドが買収した後も、「安かろう悪かろう」の負のイメージが払拭できず、浮上のきっかけを失っていた。だが、ここ最近、商品や経営体制の見直しが進み、窮地を脱する兆しが見えつつある。かっぱ寿司は本当に復活できるのか。6月の社長就任後、メディア初登場となるカッパ・クリエイト小澤俊治社長に聞いた。(「週刊ダイヤモンド」編集部 山本 輝)

――かっぱ寿司が長年苦戦を強いられてきた要因は何でしょう。

 いろいろあるとは思いますが、一言で言うと、客の信頼を裏切ったことに尽きると思います。商品の質を落とし、使うべき人員を使わなかった。そのため、どんどん店が荒れていった。

 当時、私は在籍しておりませんので感覚的な話ですが、対応が場当たり的だったんでしょう。競合が台頭してきて客を奪われる中、価格をいじってみたり、突発的にフェアを行ったりしてみても、それでは現場が混乱するだけです。

 いまは、原点に立ち返り、商品のレベルやサービスの質を高めるための地道な施策を続けています。おかげで、味はかなり良くなったという声を聞きます。

――具体的にどのようなことでしょう。