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軽いおたふく風邪でも発症!大人も警戒すべきムンプス難聴の実態

――国立成育医療研究センター・守本倫子医師に聞く

羽根田真智
ムンプス難聴おたふく風邪患者が発症するムンプス難聴。子どもだけでなく、大人も注意が必要です Photo:PIXTA

9月29日の最終回を前に、好調な週平均視聴率をキープするNHK連続テレビ小説「半分、青い。」。女優の永野芽郁さんが演じるヒロイン鈴愛が、左耳に「違和感」を覚えたのは小学3年生の時。「左耳に小人がいて、たまに歌って踊ったりしている」と友人たちに語っているのを耳にした両親が心配し、大学病院へ連れて行ったところ、左耳の聴力を失っていることが判明した。診断名は「ムンプス難聴」。国立成育医療研究センター感覚器・形態外科部・耳鼻咽喉科科長の守本倫子医師に、子どもだけでなく大人も警戒すべき「ムンプス難聴」の実態と予防法について話を聞いた。(聞き手/ライター 羽根田真智)

“症状が軽い”おたふく風邪でも発症
ムンプス難聴は大人も発症リスクあり

守本倫子医師守本倫子(もりもと・のりこ)
国立成育医療研究センター感覚器・形態外科部・耳鼻咽喉科診療部長
新潟大学医学部卒業後、慶應義塾大学耳鼻咽喉科入局。川崎市立川崎病院耳鼻咽喉科、米国Baylor医科大学、Cochlear Biophysics Laboratory留学、国立小児病院耳鼻咽喉科、国立成育医療センター耳鼻咽喉科を経て、2015年医長2018年現職。専門分野は、小児耳鼻咽喉科、小児喉頭疾患、小児難聴。日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本気管食道科学会専門医、臨床遺伝専門医、身体障害者福祉法第15条指定医、補聴器適合判定医、音声言語機能等判定医

――ムンプス難聴とは、どういう難聴でしょうか?

 おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の合併症による急性感音難聴が「ムンプス難聴」です。おたふく風邪の原因がムンプスウイルスであることから、このような病名がつきました。一般的に片側の耳(一側耳)に難聴が生じますが、両側の耳(両側耳)に発症することもあります。そしてムンプス難聴のほとんどは、回復が非常に困難です。

 昨年、日本耳鼻咽喉科学会が「ムンプス難聴の大規模全国調査」を行いました。全国の耳鼻咽喉科のうち3536施設が回答し、2015~16年の2年間でムンプス難聴と診断されたのは359人。このうち2次調査に応じた335人の8割に該当する302人に高度難聴が残りました。さらに15人は両側耳の難聴でした。

――おたふく風邪は“子どもの病気”という印象です。ムンプス難聴も子どもに多いのでしょうか?

 おたふく風邪の多くは幼児や学童期の子どもたちですが、調査をおこなったところ、成人でもおたふく風邪を発症して、ムンプス難聴になっている人がかなりみられました。

――おたふく風邪を発症すると、どれくらいの確率でムンプス難聴が生じるのでしょうか?

 一般的に言われているのは、おたふく風邪患者の1000人に1人という確率ですが、ムンプス難聴に詳しい医師の間では、「実際はもっと多いのではないか」という認識です。

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