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VMwareとAWSの提携強化は
GDPR対策の有効打となるか

――「WM World 2018」現地報告

大河原克行
2018年10月2日
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ハイブリッド・クラウドを
主軸に据える

 VMwareは、同社の方向性を示す「Vision」を掲げている。

 2011年から掲げているこの「Vision」は、微調整を加えながらも、基本的な構図はずっと同じだ。

 基本構図は「ANY CLOUD」「ANY APPLICATION」「ANY DEVICE」の三階層。これを、縦串する形で「セキュリティ」という領域を描いている。

 今回のVMworldで、スクリーンに映し出した「Vision」でも、微調整を行ったが、実はこの微調整は、大きな意味を持つ。というのも、「ANY CLOUD」の階層におけるひとつの項目として、「Private Cloud」と表記していたところを、「Hybrid」と表記しなおしたからだ。

 つまり、プライベートクラウドの中心的存在であるVMwareが、「Private Cloud」を「Vision」から外し、「Hybrid」を標準に位置づけたのだ。

 ゲルシンガーCEOは、「VMwareにとって、ハイブリッドクラウドを大規模に展開できる素地が整う」と語る。

自社の環境をクラウドに拡張する
ことが苦も無くできる

 VMwareとAWSが見せつけた緊密な関係は、この1年にわたる「VMware Cloud on AWS」の成功抜きには語れない。

 VMware クラウド プラットフォームビジネス担当上級副社長兼ゼネラルマネージャのマーク・ローマイヤー氏は、「VMware Cloud on AWSでは、主に3つのユースケースで利用されている」と前置きし、次のように説明する。

 「1つめは、クラウドマイグレーション。vSphereの環境で走っているものをパブリッククラウドで利用する用途であり、マサチューセッツ工科大学では、わずか3ヵ月で、3000のVMを、AWS上にマイグレーションしたという事例が出ている。2つめが、ディザスタリカバリー(DR)。オンプレミス環境のバックアップとして利用している。そして、3つめが、データセンターの拡張。自社データセンターのキャパシティに限界がある場合などに、AWSのインフラを活用する例が出ている。ユーザーは一貫したインフラストラクチャを持つだけでなく、データベースやアプリケーションを、ハイブリッド環境にまたがって維持することができる」とする。そして、「新たな顧客が増えれば、また要望が出てくるだろう。それに応えられるだけ、両社には緊密な関係が構築できている。新たなサービスが追加されることで、将来的にはこれ以外のユースケースにも広がってくるだろう」とする。

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