日進月歩で急速に変化するネット業界なので、Googleの先行投資の成否は、じつはそう遠くない時期に明らかになるはずです。われわれもまた単なる傍観者ではなく、この急速な展開を見せるネット業界でどう生き延びていくのか。それを知るためにGoogleをはじめ、今のネット業界をリードする経営者たちの言葉をしっかりフォローしていくことは、とても大切なのです。

 ここではGoogleを取り上げましたが、拙著『英語の決算書を読むスキル』では、2006年から2011年9月決算までのAppleを、各製品発売のタイミングをとらえながら% Change Calculation(成長率計算)、Common-Size Financial Statements(百分率計算)で分析しています。Appleのヒット製品の連発によって、売上以上に増えた勘定科目、売上並みに増加した勘定科目、売上ほどは伸びていない勘定科目はそれぞれ何でしょうか。1つ1つの変化の背景について考察をはかることで、Appleの事業モデルや故Steve Jobs氏の経営の考え方が見えてきます。

 また、Amazonについては、本書の総まとめのケース企業として、下記の9つのステップで考察しています。2011年は大幅増収にもかかわらず大幅減益となった事実を、過去のAmazonの歴史や、そもそもいま何を目指して経営しているかをとらえながら分析しています。どうぞご覧ください。
[STEP 1]Amazonのビジネスを想像する
(Imagine the Company, Amazon.com)
[STEP 2]Amazonの決算書を入手する
(Obtain the Financial Statements)
[STEP 3]Amazonのゴールを理解する
(Understand the Goal of the Company)
[STEP 4]大局観と優先順位を持って決算書を読む
(Read the Financial Statements with a Big Picture and Prioritization)
[STEP 5]会計指標を分析する
(Analyze the Financial Ratios of the Company)
[STEP 6]「百分率財務諸表」をチェックする
(Check Common-Size Financial Statements)
[STEP 7]キャッシュフロー計算書を読む
(Read the Cash Flow Statement)
[STEP 8]「成長率計算」で成長スピードを測る
(Measure Growth with % Change Calculation)
[STEP 9]事業セグメント情報を読む
(Read Business Segment Information)

(第4回は5月15日公開予定です) 


■『英語の決算書を読むスキル』
著者・大津広一氏による刊行記念無料セミナーのお知らせ

日 時:2012年5月23日(水)19時開演(18時30分開場)20時30分終了予定
会 場:東京・原宿 ダイヤモンド社9階セミナールーム
(東京都渋谷区神宮前6-12-17)
料 金:無料(事前登録制)
定 員:60名(先着順)
主 催:ダイヤモンド社

⇒ お申込みは、こちらから


■大津広一氏の最新刊
『英語の決算書を読むスキル
――海外企業のケーススタディで基礎と実践をおさえる』

「米国IT産業」をもっと知るために<br />「Google」の決算書を読んでみる

日本人にも馴染みのあるグローバル企業のケーススタディをもとに、英語の決算書の基本的な読み方から、効果的に読みこなすための実践スキル、会計基準の違いまでを講義形式でわかりやすく解説。ケーススタディ企業は、H&M、アルセロールミタル、ブロックバスター、アップル、ウォルトディズニー、アマゾンの6社。

A5判並製・264ページ・1995円(税込)
ダイヤモンド社刊

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