中学受験があたり前になった今、受験科目の中で一番気がかりなのは算数ではないでしょうか。「お父さん」に算数を教えていただきたい理由は、「お父さん」こそが、塾の先生や家庭教師よりも、最もお子さんにとって最適な教師となりえるからです。そのためにはまずお父さんが算数の楽しさをご理解いただき、それをお子さんに伝えていただくことが重要です。

当連載では、私(タケウチ)とお父さんのやりとりを通じて、中学受験でよく出てくる算数の問題をわかりやすく解説します。算数の中でも、受験問題でよく出てくる「周期算」「つるかめ算」「食塩水」「平面図形」「計算問題」の5つのジャンルから出題。1ジャンルあたり全3回にわたり、練習問題や過去問題を実際に解いていきたいと思います。

タケウチ:STEP1、STEP2の2回に渡って、「食塩水」問題を解いてきました。今回はいよいよ、『開智中学』で実際に出題された「過去問」に挑戦です。心の準備はいいですか?

父:うむ。何とか頑張ります。

実践編【過去入試問題】

【過去問:開智中学】
ビーカーAには濃さ6%の食塩水500g、ビーカーBには濃さ2%の食塩水300gが入っています。A、Bから同時に同じ量の食塩水をくみ出し、Aからくみ出した分はBに、Bからくみ出した分はAに入れてよくかき混ぜたら、同じ濃さになりました。このとき次の問いに答えなさい。

(1)入れ替えたあとの濃さは何%ですか?
(2)入れかえた量は何gですか?

父:なんか難しそうだな~……。

タケウチ:過去問だからといって身構える必要はありません。できることからやっていけばいいだけです。

父:まず、下の式(1)で最初ビーカーAに入っている(食塩)の量を求めて、式(2)で最初ビーカーBに入っている(食塩)の量を求めてと……。まあこれはいつもの作業だよね。

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式(1)500g×0.06=30g
式(2)300g×0.02=6g
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