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“虎の子”のカーナビに暗雲
採算悪化に怯える電機大手

週刊ダイヤモンド編集部
2008年5月28日
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 単価下落に歯止めがかからないデジタル家電とは異なり、「虎の子」として電機メーカーの収益を支えてきたカーナビゲーション事業に、暗雲が垂れ込めている。

 業界の雄であるパイオニアの車載機器事業の業績推移を見れば、それは明らかだ。2008年3月期の売上高は3739億円、営業利益は262億円と、増収増益だったが、今期は売上高4100億円、営業利益200億円と増収減益となる見込みである。「(ホンダ向けなど)OEMカーナビの開発コストが上昇している」(須藤民彦・パイオニア社長)ためだ。

 一方、市販カーナビの単価下落が急速に進んでいる。元凶は店頭価格が5万円前後の「ポータブル(持ち運び型)ナビ」で、取り付け作業が簡単という特徴がある。

 07年度の市販カーナビ市場は163万台で前期比20万台増となったが、前期比35万台増のポータブルナビが貢献した。先行した三洋電機に加え、今期は松下電器、パイオニアが本格参入する。安売り競争はいっそう進むだろう。

 付け加えれば、カーナビを購入する人の8割は、新車と同時に購入している。07年の新車販売台数(軽自動車を含む)は前年比6.7%減の535万台と縮小しているのだ。

 しかも、「新車購入価格のうち10%をナビ購入に充てるという原則がある」(加藤和彦・松下電器グループマネージャー)。300万円の輸入車ならば30万円、80万円の軽自動車ならば8万円という具合だ。新車のうち3台に1台が軽自動車で、小型化が進む傾向はカーナビメーカーにとっては喜べない状況だ。

 まさに「市場規模の縮小」と「販売単価の下落」というダブルパンチだ。メーカー各社は、高付加価値ナビからポータブルナビまで、ラインナップを充実させることで、収益性アップを狙うが、市場は確実に曲がり角を迎えている。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 浅島亮子)

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