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日本を元気にする企業の条件

神戸のライジングスター!
血液検査でお馴染みのシスメックスが
作り上げた“仕組みビジネス”の凄み

原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]
【第7回】 2010年2月5日
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 「すべてうまくいったわけではないし、いろいろな人から助けてもらった。ただし、我々が何かやっていたことは事実。じーっとしていては、ラッキーも呼び込めない」。これがシスメックス・家次恒社長の経営に対する姿勢である。 

家次恒
家次恒・シスメックス社長

 シスメックスは臨床検査分野の総合メーカー。臨床検査には、体内から血液や尿、細胞などを取り出して調べる「検体検査」と、レントゲンや心電図などで、体を直接調べる「生体検査」がある。同社は検体検査の大手で、なかでも血液検査に強い。定期健診の報告書に書いてある、おなじみの赤血球、白血球の数などを測る機器と試薬を製造している。

 顧客は病院や検体検査の会社というBtoBモデルだけに、一般にはなじみが薄いものの、推定ながら、世界の検体検査市場ではシェア9位、ヘマトロジー(血球計数検査分野)、血液凝固検査分野ではシェア1位を占める。神戸市に本拠を置く、神戸のライジング・スターである。

 今からほぼ40年前の1968年に、社員10名弱で創業した同社が、全世界で4100人を超える従業員を抱え、2010年3月期で売上1170億円、営業利益150億円を見込めるまで成長したのはなぜか。そこには神戸大学の加護野忠男教授が指摘する「仕組みビジネス」がある(連載第3回参照)。

アフターサービスではなく
ビフォーサービス 

 神戸市の中心街・三宮駅から市営地下鉄で約30分、西神南駅で降りる。ここはもう神戸市の郊外といった風情だ。駅から車で約5分のところに、シスメックスのソリューションセンターがある。

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原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]

1956年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学経済学部卒。
1981年東洋経済新報社に入社。金融、証券、エレクトロニクスなどを担当。
1995年『月刊金融ビジネス』、2003年4月『東洋経済オンライン』、
2004年4月『会社四季報』、2005年4月『週刊東洋経済』の各編集長などを経て、2006年同社を退社。
2010年3月ダイヤモンド・オンライン客員論説委員、2011年10月編集長、2015年1月より現職。
主な著書に『銀行が変わる?!』(こう書房)、『素人のための決算書読解術』(東洋経済新報社)。

日本を元気にする企業の条件

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